アートに関わる様々な事業を行う「TAJIRO工房」の代表、三好亜海さんが手掛けているのが廃棄される茶葉を再利用した造形フラワーアート「茶和花」。お茶箱をイメージした木箱にプリザーブドフラワーと茶葉がデコレーションされている。幼い頃、母親が子どもの絵画教室を開いていた。自分も通っていたが、芸術の道には進まず、大学卒業後は旅行会社に就職し、忙しい日々を送っていた。結婚を機に退職し、余裕ができた時に、母親が絵画教室をまだやっていることを知った。母親の絵画教室は絵の技術だけを教えるだけでなく、子どもたちの発想や創造性を育てることに重きを置いていた。日本の未来を作る大切な活動だと感じ「TAJIRO工房」を立ち上げ、日本初のフランチャイズ絵画教室を運営することになる。宇治で会社を立ち上げたことで、宇治の町に恩返ししたいと思うようになる。和束町の茶農家「和茶園」と出会うことで、茶葉の中には厳しい品質管理上規格外になってしまうものが多いということを知った。茶葉の食品ロス解消のために、廃棄される茶葉を購入して開発したのが「茶和花」だった。自らの手で作品を作る芸術家にはならなかったが、人と人をつないで、作品を生み出すことができたと感じている。