紙芝居師のヤッサンを父にもち、京都国際マンガミュージアムで定例口演を開催している「ヤッサン一座」の二代目座長。幼少期、紙芝居を演じる父の姿を間近で見ながら、いつか自分も紙芝居師になることを想像していた。大人になって進むべき道を見出せずにいたある日、父の紙芝居の手伝いで訪れたのが東京・浅草寺。その場にいたすべての人の心を鷲掴みにする父の姿に衝撃を受け、弟子入りを決意。厳しい指導の中、2012年に父ヤッサンが逝去。その後、ヤッサン一座を受け継ぎながら、「いつか浅草寺で自分も紙芝居をしたい」という想いがふつふつと湧き上がってきた。そこで毎日1枚の紙芝居を浅草寺に送り続けたところ、その想いが伝わる。特別に定例口演が許可され、現在は月1回の口演を行っている。子どもたちには「ありのままに、自分らしく生きること」の大切さを伝えたいという想いを胸に、日々、紙芝居を演じている。