日本画家として魚を描き続けながら、嵯峨野に伝わる民芸品のお面「嵯峨面」を作っている。
父親が日本画の絵師だったこともあり自然と絵画の世界へ。高校、大学と美術系の学校に進む。幼い頃から釣りや水族館で魚に親しんできた無類の魚好き。はじめは魚が好きすぎて描いても本物に近づけて無い気がして納得できなかったが、大学時代にとある魚の絵に出会ったことで、自身も魚を描くように。創作にあたってはダイビングや水族館、川など魚がいる場所へ足を運び、現場での観察を大切にしている。
一方で藤原孚石という名前で家業の嵯峨面を製作。もともとは「嵯峨大念仏狂言」で使われる面を模して、厄除けや魔除けのお守りとして江戸時代に農民たちの副業として作られた民芸品。昭和初期に途絶えたものを復活させたのが祖父の初代 藤原孚石さん。今は自分しか引き継ぐものがいなくなり、プレッシャーはあるが父や祖父を越える自分なりの嵯峨面を作っていこうと考えている。