仏具の「おりん」や祇園祭の「囃子鉦」などの鳴物を作る南條工房の7代目。
こだわりの音を生み出すのが佐波理(さはり)という合金。銅に多量の錫を含ませた青銅の一種で鋳造には非常に高度な技術が必要で気温や湿度、薪の状態によって変わるので一人前になるには10年かかるといわれる。
この仕事は妻、由紀子さんの家業。もともと料理人として働いていた時に由希子さんと出会い、仕事場を見学に行ったことをきっかけに職人の道へ入った。
2019年に身近に佐波理おりんの音色を楽しんでほしいという想いから作り出したのが「LinNe(リンネ)」。仏具のおりんという枠にとらわれずに自由に音を楽しんでほしいと使い方を限定せずに販売。ヒーリングの道具や呼び鈴、熊よけの鈴としても使われるなど、お客さんが様々な用途を生み出してくれた。
こだわりの「音」を聞いてもらって「佐波理おりん」のことを知ってもらえるきっかけになればと考えている。

