京都市伏見区の玉井造園の長女として生まれる。幼い頃から、いずれは婿をもらい玉井家を継ぐようにと言われながら育った。大学卒業後、住宅関連企業に就職し結婚、嫁入りし玉井家からは一度離れた。転機となったのは40歳の時。父が病に倒れ入院。それをきっかけに最初は父と職人との間に立つ連絡係程度だったが、父の容体は回復せず...、玉井造園を継ぐことを決意、本格的に会社を率いる立場になった。
「庭師は男の仕事」という価値観が根強く残る時代、反発を受けながらも真摯に向き合う姿勢で職人たちの信頼を獲得。さらに京都府造園協同組合において「女性雇用推進委員会」を立ち上げる。女性の庭師が気持ちよく働き続けられるように、交流会を企画するなど多くの女性庭師たちをつなぐ場を育んできた。今は全国の次世代の女性たちが造園の世界に飛び込みやすい環境づくりに尽力している。