今回は、特別に第5日曜日の放送。今月18日(現地)に、JAグループ京都がロンドンで開催した「京都の農畜産物を使った大晩餐会」の模様を紹介します。

4年前に、パリ・ベルサイユ宮殿 での開催を皮切りに、トルコ、中国、ロシアと各国で実施されてきた一大キャンペーン!当初は、京都府や京都市など「オール京都」を掲げて行われていましたが、今では「農林水産物の輸出拡大」を目指す日本の旗頭として、国をあげての一大事業にまで成長しました。5回目の舞台は、ロンドン。本国は、EUからの離脱交渉の最中にあるとはいえ、世界の金融センターとして、また欧州の人・物の物流拠点として内外に強い発信力を持つ都市となっています。

今月6日には、日本・EU首脳会談においてEPAの大枠合意がなされ、日本とEU圏との貿易促進が期待される中で、これまで以上に経済的な注目が集まった今回のイベント!京都の、そして日本の食や農畜産物がどのように受け入れられたのか、流通の最前線なども追いながら、リポートします。

KBS京都のスタジオから

KBS京都のスタジオで。5回目となる大晩餐会の模様を振り返り、輸出拡大への手応えを、中川会長に伺いました。


ハンプトン・コート

今回の晩餐会の舞台となったのは、ロンドンにあるハンプトン・コート。16世紀、チューダー王朝時代の歴史を今に受け継ぐ荘厳な宮殿です。

野菜やお茶の魅力をPR

晩餐会は、今月18日(現地)に開催。日本からは、政府要人や農林水産省、全農、各地のJAグループなどが参加。まさにオールジャパン体制で、京都と日本の食文化、農畜産物の魅力を紹介しました。イギリスからも政府要人、フードビジネスの関係者らが参加。もちろん、今回も京都から生産者約100名が現地入りし、自ら育てた野菜やお茶の魅力をPRしました。

イギリス

フランスやイタリアと比べ、食文化やフードビジネスは今一つ盛んではないイメージがあるイギリスですが、実は、健康志向の高まりから、オーガニック野菜の売れ行きが急増しています。欧州の中でも最も厳しいといわれる英国のオーガニック基準。これをクリアすれば、京野菜が「安全な野菜」として全世界に認められ、しかもそのおいしさで、市場を席巻することができるのではと、各地で流通現場の視察も行いました。

竹茂楼調理総支配人の佐竹洋治さん

晩餐会の厨房を指揮するのは、初回から一貫して現場の最前線に立つ竹茂楼調理総支配人の佐竹洋治さん。今回は、イギリスで最もポピュラーな食材「じゃがいも」で、和風のポテトサラダを作るなど、欧州でも受け入れやすい日本食、日本食材の使い方を提案することにポイントを置いて、メニュー構成を行いました。

交流会

欧州の物流の玄関口となっているロンドン。京都府内産の農畜産物をどう輸出につなげていくか、晩餐会の翌日には、ロンドンでフードビジネスを展開する企業などを交えて交流会も開かれました。