京都市山科区の「御陵(みささぎ)」と「びわ湖浜大津」を結ぶ京阪京津線。
ほとんどの列車が京都市営地下鉄東西線に乗り入れ
「太秦天神川」まで直通しています。
京津線の起点「御陵」は、その名が示すように
近くには天智天皇山科陵があって、
この駅で六地蔵方面に向かう地下鉄東西線と分岐していきます。
「太秦天神川」から地下鉄東西線を駆け抜けた4両編成の列車は、
このあと初めて地上に姿を現します。
「京阪山科」はJRとの接続駅。
駅の西側は大型商業施設や飲食街が広がる賑やかなエリア、
そして東側は桜の名所・山科疎水や紅葉で有名な毘沙門堂もある
閑静な観光エリアになっています。
そのあと車両基地のある「四宮」、大津市内最初の駅「追分」に停まり、
このあと国道1号と並行しながら、
40パーミルという急な上り勾配に入って逢坂峠を越えていきます。
市街電車が一転して登山電車に早変わりです。
「大谷」は逢坂峠のてっぺん近くにあり、
ホームの傾斜が急で、ベンチの足の長さも左右で8cmも違うんです。
この駅の近くには明治5年創業の鰻の「かねよ」があり、
卵4個使っただし巻きを鰻に添えた名物「きんし丼」が大人気です。
「大谷」を出て逢坂トンネルを抜けると、
ここからがこの路線最大の61パーミルという下り勾配にさしかかります。
国内では大井川鉄道井川線、箱根登山鉄道に次ぐ3番目の急勾配なんです。
その後も幾重のカーブや急坂を通過して、大津赤十字病院の最寄り駅「上栄町」に到着。
ここから先は登山電車から今度は路面電車に早変わり。
鉄道規定では路面電車は2両編成・長さ30mまでと決まっているんですが、
ここは特例で4両編成の電車が堂々と道路上を走り抜けていきます。
浜大津交差点で大きく右に90度カーブして終点「びわ湖浜大津」に到着。
ここで石山坂本線と接続です。
2階の改札を出ると連絡プロムナードで
びわ湖大花火大会の打ち上げ場所でもある大津港に直結。
琵琶湖の大パノラマを楽しむこともできます。
京都~大津間では並行するJR東海道本線に
所要時間・運賃・運転本数などでまったく歯が立たない京津線ですが、
「御陵」~「びわ湖浜大津」のわずか16分間でも
地下鉄・登山電車・路面電車の3つの魅力を存分に味わえる感動路線なんです。
鉄アナ・羽川英樹の出発進行
鉄アナ羽川 #109「改訂版:京阪京津線(御陵~びわ湖浜大津)」~3つの魅力が味わえる人気路線~は
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