昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続け、
本作が91本目となる山田洋次監督が、
刻々と変化する大都市「東京」を舞台に人生の喜びを謳い上げる感動の物語。
主演は、倍賞千恵子と木村拓哉。
毎日休みなく働いているタクシー運転手の宇佐美浩二。
娘の入学金や車検代、家の更新料など次々とのしかかる現実に、頭を悩ませていた。
そんなある日、浩二のもとに85歳のマダム・高野すみれを
東京・柴又から神奈川・葉山にある高齢者施設まで送るという依頼が舞い込む。
最初は互いに無愛想だった二人だが、
次第に心を許し始めたすみれは
『東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがあるの』と
浩二に寄り道を依頼する。
東京のさまざまな場所を巡りながら、すみれは自らの壮絶な過去を語り始める。
たった1日の旅が、やがて二人の心を、そして人生を大きく動かしていくことになる――
