神戸市東灘区の「住吉」と
六甲アイランドの「マリンパーク」を結ぶ<六甲ライナー>。
開業は1990年で、
神戸市の外郭団体・神戸新交通が運営する無人運転路線です。
人工島・六甲アイランドには現在約2万人が暮らしていますが、
はたしていったいどんなところで、ここには何があるのか?リポートします。
起点はJR神戸線と接続する「住吉」。
4両編成の3000形車両は昼間でも6分おきに運行されています。
「住吉」を出てすぐに驚くのが窓ガラスの変化です。
通常は外が見えているんですが、
ある区間にさしかかかるとスモークがかかります。
これはマンションが間近にあるため、
住民のプライバシーを守るための心憎い措置。
近接したマンションを過ぎると、また普通の窓に戻ります。
住吉川沿いに南下して阪神電車と接続する「魚崎」に到着。
あたりには灘の酒蔵がいくつも点在し、文豪・谷崎潤一郎の住まいであり、
「細雪」の舞台にもなった「倚松庵」もあるんです。
港湾・物流関係の会社が集中する「南魚崎」を過ぎると、
いよいよ六甲大橋でアイランドに渡ります。
島側最初の駅「アイランド北口」の近くには、
神戸出身の洋画家・小磯良平の作品を集めた
小磯記念美術館が人気スポットとなっています。
「アイランドセンター」は途中駅で最も利用客の多い中心駅。
駅の周りには人工の川が流れる「リバーモール」をはじめ、
神戸ベイシェラトン&タワーズや
ユニークな外観の神戸ファッション美術館もあります。
また自然食品やオーガニック製品などの品揃えが評判の
YAMADA STOREも人気を集め、
島外からも多くの人が訪れるようになりました。
そしてわずか11分で終点「マリンパーク」に到着。
駅のすぐ横には夏は大賑わいの「デカパドス」の巨大プール。
他にも神戸国際大学や
スーパーサイエンス・ハイスクールに指定される「六甲アイランド高校」や
インターナショナルスクールなど教育施設も充実しています。
さらに海沿いにはいま整備中の海釣り公園が広がり、
島内には落ち着いた一戸建ての住宅エリアや
1周6キロの整備された遊歩道もあります。
六甲アイランドはまさに住宅・モール・公園・病院・学校などがバランスよく揃い、
転勤族や外国人にも人気のエリア。
ぜひ六甲ライナーに乗ってその魅力を実感してみてください。