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ジムカーナというモータースポーツで"トップ"を目指す72歳の男性を取材しました。
【声】山形敏明さん
Q.初恋のドキドキは?
「小学生の時、いいなという女の子はいました。
それが初恋になるのか...」
初恋の"ときめき"をまるで昨日の事のように話す山形敏明さんは72歳。
この日は、南丹市に住む99歳の母、美子さんが守る田んぼの手伝いをしました。
【声】山形美子さん
Q.どんな息子さんですか?
「今と似て竹を割ったような子です。
さっぱりしている」
定年退職後、山形さんは、自動車レースの「ジムカーナ」に挑戦します。
【声】山形敏明さん
「ドキドキすることは、やはりレース前。スタート前は心臓が飛び出るくらい」
自動車レース「ジムカーナ」は、サーキットを周回するだけの競技ではありません。
パイロンで作られたコースを"縫う"ように走り抜けなければなりません。
山形さんが出場するクラス(M-BPN)は、公道を走れる車(車検に通る車両)が対象です。
エンジン本体の中身などの改造は許されません。
つまり、"腕で勝つ"競技です。
全てが繊細な操作を求められます。
ブレーキ、アクセル、ステアリング。
レース当日に発表されるコースを選手たちは、実際に歩いて最適な走行ラインを確認します。「慣熟歩行」と呼ばれる時間です。
パイロンとパイロンの"隙間"をどう抜けるか?
メカニックの長澤宏之さんと共にコースの攻略を進めます。
【声】長澤宏之さん
「ドンとアクセルを踏む所と細かく丁寧に行く所が混在している。
要所、要所、置いてほしくない所に(パイロンが)置いてある」
【声】山形敏明さん
「いけず石!」
走るラインを山形さんは何度もイメージトレーニング。
70歳を超えてなお大会に挑む姿は、他のドライバーからも一目置かれます。
【声】年下の先輩ドライバー 田中岳さん
「僕は18歳からやっている。
18歳から積み上げてきたものと、(年齢を重ねて)ピュッとやるのは全然違う」
【声】大学生ドライバー
「びっくり!お元気で...21歳です、22歳です」
【声】山形敏明さん
「50年前の自分の年齢(笑)」
車好きだった山形さんですが、現役時代は教育一筋。
同志社高校で体操部を指導し、教壇に立ち続けた年月で関わった生徒は、およそ1万人。
まさに"教育の現場"を走り続けてきました。
今も京都体操協会の会長として競技の発展に力を尽くします。
【声】山形敏明さん
「今まで生徒にも"あきらめなければ目標は達成する"と」
生徒へ言い続けた言葉は、今、自分自身へ!
【声】山形敏明さん
「まだ、あきらめていない!」
ジムカーナの頂点を決めるシリーズ戦、ことしは6戦が行われます。
順位に応じたポイントでチャンピオンを争います。
山形さんはシリーズに参戦して4年目。
去年は総合18位。
今年こそはと臨んだ開幕戦でしたが11台中7位、悔しさが残るスタートとなりました。
【声】山形敏明さん
「年いったら、こんなにドキドキすることはない。初恋の気分!」
迎えた第2戦、3月29日、会場は奈良県の名阪スポーツランド。
ジムカーナは二本勝負。
1本目7位と低迷しましたが、その感触を2本目でどう生かすか、ここが勝負です。
(ブレーキを踏む勇気について)
【声】
年下の先輩ドライバー 田中岳さん
(ブレーキを踏む勇気について)「上手な選手は、アクセルよりブレーキがうまい」
山形敏明さん「その通り」
Q.ブレーキを踏むのも勇気?
山形敏明さん「勇気です」
田中岳さん「欲かきますからね!欲との勝負」
2本目の走行!
アクセルを踏むだけが速く走ることにつながらない。
1本目の教訓を胸に挑みます。
トップに立てませんでしたが、山形さんは過去最高成績となる2位に入りました。
【声】山形敏明さん
「年いったからといってハンディキャップをもらうわけでもない。
ガチで勝負に入るというのは、モータースポーツくらいしかない。
いつまでも続けられる。この年になってもできるのは、ありがたい!」
山形さんからのメッセージです!
【声】山形敏明さん
「余裕ができたらやろうというのは絶対できない。
人生で今後のことを考えると今が一番若い、今が一番できる!
だからやっぱり、やりたいことはやる!
そのなかにワクワク、ドキドキすることがあるから...」
















