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西洋磁器の最高峰とされ、フランスの宮廷で好んで使用された「セーヴル磁器」を紹介する展覧会が、京都市左京区の細見美術館で開かれています。展示室に入ると、鮮やかな色彩と優雅なフォルムをまとった140の名品が来場者を出迎えます。18世紀中ごろにフランス・ブルボン朝の王室がパリ近郊に設立した王立磁器製作所の手によるセーヴル磁器は、東洋の磁器を原型にしながら、繊細な発色や華麗な絵画表現を取り入れ、西洋磁器のスタイルを確立したことで知られます。今回の会場には、セーヴル磁器の成功に尽力した国王ルイ15世の寵姫・ポンパドゥール侯爵夫人が関与した初期の作品のほか、バラやヤグルマギクといったモチーフを好んだブルボン朝最後の王妃・マリー=アントワネットゆかりの品々、それにフランス革命後、ナポレオン帝政期に作られた大型の壺や金をあしらった重厚な品々が並びます。当時の流行の変化と、それに伴うセーヴル磁器の変遷をうかがうことができるこの展覧会は 来年2月1日まで開かれています。

















