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近代の日本の洋画に本格的な写実表現をもたらした画家・鹿子木孟郎(かのこぎ・たけしろう)の特別展が、京都市内の美術館で始まりました。京都市左京区の泉屋博古館で開かれている特別展では、ことしで生誕151年を迎える洋画家・鹿子木孟郎や鹿子木の師匠・ジャン=ポール・ローランスの作品およそ30点が並びます。鹿子木は、3度のフランス留学を経て、人物の描き方を追究し、本格的な写実表現を日本に伝えました。2度目の留学の際に、パリの展覧会に出展するために製作された作品では、1日の漁を終えた一家の海辺での様子を描き、夕暮れ迫る静けさが表現された鹿子木の代表作の1つです。また、手帳を手にした婦人の作品は、和服姿に洋風の内装といった対比、それに、青とオレンジを使った色彩の対比がされていて見る人の目を引きつけます。この特別展は、12月14日まで開かれています。