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インターハイの水球には、京都から乙訓高校と鳥羽高校が出場しました。
乙訓は初戦で敗退となりましたが、一方の鳥羽は3連覇をかけて挑みました。
水球・インターハイ2連覇中の鳥羽高校。
全国大会を1週間後に控え、最後の調整を行っていました。
去年のメンバーには、パリオリンピック日本代表選手など、スター選手がたくさんいました。
先輩が引退した去年の夏、新チームに向け、三浦監督はある話をしました。
【声】鳥羽高校 三浦敏史監督
「このチームが3連覇することはっていうのは、本当に可能性としては薄いけれども、強いチームが勝つだけがスポーツじゃなくて、このチームはここまで行くんやというところをみせるのが面白い」
プレー面だけでなく、礼儀や生活習慣など様々なところを見つめ直すところからスタートした新チーム。
屋外プールが使える夏場には、どこにも負けない練習量をこなし自信をつけてきました。
大黒柱としてチームを支えるのは、キャプテンの園昊乃輔です。
【声】鳥羽高校 園昊乃輔キャプテン
「"去年はすごかったよな"って言われるのが少し嫌なので、そういう風に思っている人を見返したい」
今年のチームは攻撃型だった去年とは異なり、堅い守りからのカウンター攻撃を軸とします。
その攻守の要となるのは、1年生のときから試合に出場する渡邉陽太。
パワフルな得点力が持ち味です。
【声】鳥羽高校 渡邉陽太選手
「泥臭く、ひたむき(なプレーで)3年間で自分が成長できたというのを見せたい」
そして、ゴールを守るのは松村菊之介。
手のリーチを生かした高いセーブ力を武器にディフェンスの組み立てに重要な役割を果たします。
【声】鳥羽高校 松村菊之介選手
「気持ちと根性、最後はそれで勝負しないと勝てない」
山口市で行われたインターハイ。
2回戦を快勝した鳥羽高校の準々決勝の相手は関東王者・前橋商業で、今大会、優勝候補の1校です。
試合前に士気を高める選手らは、この舞台にかけてきた思いがあふれます。
序盤、相手にペースをつかまれ、世代屈指のセンタープレーヤーに先制点を奪われた鳥羽ですが
その直後、キャプテンの園が強気な仕掛けから得点を奪い返します。
ピンチの場面では、キーパー・松村が好セーブを連発します。
格上相手に強い気持ちで試合に臨めたという選手ら。
しかし気持ちが空回りし、ミスが続くと相手の勢いに飲み込まれてしまい、前半は11対3と大きく引き離されて試合を折り返します。
あきらめない気持ちを持ち続けた鳥羽。
第3ピリオドでは、堅い守りからのカウンターという持ち味を生かしたプレーで渡邉がゴールすると、園も鮮やかなミドルシュートでネットを揺らします。
視野が広がり、落ち着きを取り戻した鳥羽は、渡邉・園のホットラインでゴールを奪うなど、後半は関東王者相手に互角の戦いをみせますが、点差を埋めることはできずにベスト8敗退となりました。
【声】鳥羽高校 園昊乃輔キャプテン
「食らいついて、先輩の残してくれた2連覇をつなげられるように頑張りたかったのですが、めちゃくちゃ悔しいです」
【声】鳥羽高校 松村菊之介選手
「まだもうちょっとみんなと試合したかったという悔しさがあります」
【声】鳥羽高校 渡邉陽太選手
「自分を引っ張ってくれた先輩みたいに、後輩を引っ張っていけなかったことが心残り。
来年もすごく大変だと思うけど、(後輩には)諦めることなく高みを目指し続けてほしい」
【声】鳥羽高校 三浦敏史監督
「試合には負けましたが、3年生が最後、強い気持ちを持ってやるという姿勢・プレーを見させてもらった。
後輩たちがこれから引き継いでいってもらって、来年再来年ともっと強いチームを作れるように
がんばっていきたいと思います」