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7月17日に行われる祇園祭前祭の山鉾巡行を前に、組み立てた鉾を試験的に曳く「曳き初め」が12日、それぞれの鉾町で行われました。祇園祭前祭の山鉾のひとつ鶏鉾は、去年の巡行の途中、左側後方の車輪の一部が剥がれ落ちたため、巡行を断念して途中で引き返す事態となりました。12日は午後1時半から修理から戻ったばかりの車輪を付けた鉾を前に神事が営まれ、関係者らが巡行の無事を祈りました。その後、行われた曳き初めには、近隣の洛央小学校の児童や浴衣姿の池坊短期大学の学生も参加し「エンヤラヤ―」の掛け声の中、鉾がゆっくりと動き出すと、沿道からは歓声が起こりました。鶏鉾保存会の坂本篤史代表理事は、普通に朝、町内を出て戻ってくるというのが当たり前。戻らないなんて心配したことなかったが、去年そういうことがあって、当たり前のことが当たり前にできなかったのでことしは必ず戻ってこられるように。それだけは願っていると語りました。17日の前祭巡行では「動く美術館」ともいわれる山鉾23基が都大路を優雅に進みます。