子どもたちに愛されるキャラクター「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさんの原画などを集めた展覧会が、京都市下京区の美術館「えき」ＫＹＯＴＯで開かれています。会場には、戦争体験や人との出会いから「人を喜ばせること」を人生のテーマに創作活動に打ち込んだやなせさんの原画や資料などおよそ200点が展示されています。なかでも「月刊いちごえほん」の表紙「雪の天使の2月号」と題した作品は、雪を降らせる天使を落ち着いた色あいで描いていて、子どもの無邪気なだけではない繊細な感情が伝わってきます。一方「夕陽の決闘」は、国民的ヒーローのアンパンマンとばいきんまんが夕陽をバックに対峙していて、「正義とは何か？」を見る人に問いかけてきます。また、やなせさんは童謡「手のひらを太陽に」の作詞も手掛けていて、マルチな才能を駆使して生きる意義を問い続けたやなせさんの思いが感じられます。この展覧会は8月24日まで開かれています。