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京都市左京区の「哲学の道」をめぐり、利便性の向上や景観に合う路面のあり方を考える「デザイン検討会議」が京都市役所で開かれました。
左京区・銀閣寺周辺にある「哲学の道」は、砂利道の区間と舗装された区間が混在し、一部の住民からは「車いすや自転車で通行しにくい」、「小石が飛散して危険だ」などといった声が寄せられているということです。京都市は、去年10月に有識者や近隣住民による「検討会議」を立ち上げ、およそ1.5キロの区間を対象に、アスファルトなどでの舗装も視野に入れた道路のあり方を検討しています。2回目の会合となった10日は、植物や生物の専門家に実施した京都市のヒアリング結果が報告され、舗装がゲンジボタルの生息地やサクラの根に及ぼす影響は無い、もしくは小さいといった意見が紹介されました。参加した委員からは、砂利道のうち車両が通行可能な区間を優先して舗装するよう求める声が上がりました。一方、「哲学の道」を景勝地として保全する活動を行ってきた団体を代表する委員からは、舗装工事でサクラの木の根を傷つけるおそれがないか不安視する意見も上がりました。京都市は今後、舗装の方法や区間について検討を続けるほか、樹木医に現場を視察してもらい、サクラの木の状態や舗装工事の影響などを確認することにしています。