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京都三大祭りのトップを飾る「葵祭」が15日行われ、華やかな平安装束に身を包んだ総勢およそ500人の行列が都大路を練り歩きました。
初夏の京都を優雅な行列で彩る葵祭。およそ1500年前、当時の天皇が五穀豊穣を祈って行ったのが始まりとされている上賀茂神社と下鴨神社の例祭です。行列が出発する前、京都御所では、葵祭のヒロイン第67代斎王代の山内彩さんが、鮮やかな十二単をまとった姿で登場しました。
【第67代斎王代 山内彩さんの声】
「この場に立っていることが、家族をはじめ、どれだけの人に支えてもらったおかげなのかをひ
しひしと感じています。誠実に心を澄ませて、一瞬一瞬を大切に心に刻みたいです」
このあと、山内さんは、「腰輿(およよ)」と呼ばれる輿に乗りこみ、行列は、京都御所を出発、下鴨神社を経て上賀茂神社まで、およそ8キロの都大路を練り歩く「路頭の儀」が行われました。行列には、フジの花で飾られた牛車をはじめ、行列で最も位の高い天皇の使い「近衛使代」などが頭や胸にフタバアオイを着け、総勢およそ500人の行列は長さおよそ1キロに及びました。
沿道に詰めかけた大勢の観客は、優雅な王朝絵巻に目を奪われていました。
そして、行列が下鴨神社に到着すると、国家の安泰を祈る「社頭の儀」が行われました。斎王代が神服殿で見守る中、境内は厳かな雰囲気に包まれ、「勅使」と呼ばれる天皇の使いが、舞殿で祝詞を読み上げました。そのあと、雅楽の音色に合わせて2頭の馬が舞殿の周りを3周し「東游」と呼ばれる優雅な舞いが奉納されました。
京都府警によりますと、葵祭は午後3時半でおよそ3万3000人の人出があったということです。