匠の技と趣向を凝らした櫛やかんざしなど、江戸時代のおしゃれアイテムを集めた展覧会が京都市左京区岡崎の細見美術館で、27日から始まりました。「ときめきの髪飾り」と題したこの展覧会は、祇園の芸妓で、のちに東京で料亭の女将として活躍した岡崎智予さんのコレクションを受け継ぐ澤乃井かんざし美術館の所蔵品を中心に紹介するものです。会場には、象牙やべっ甲に蒔絵をほどこした櫛やかんざしなど、江戸時代から昭和初期にかけての髪飾りや日本髪の模型などがずらりと並んでいます。中には、琳派の尾形光琳が鷺をデザインした蒔絵櫛など匠の技と美意識を凝縮した作品も展示されています。主任学芸員の伊藤京子さんは「様々な職人たちの匠の技や高いデザイン力など、そうした小さな世界にみられるさまざまな装身具を楽しんでいただき、お気に入りの1点を見つけてほしい」と語りました。展覧会は、前期と後期で一部展示品を入れ替えて、8月4日まで開かれます。