今回の夢追人は、京都府和束町の久保見和弘さんと滋賀県草津市の木村耕司さんを訪ねました。(リポーター:稲富菜穂)

【京都編】

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京都府和束町にやってきました。宇治茶の代表的な産地の一つ・和束町の茶畑の景観は文化庁選定の日本遺産に認定されているんです。

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今回の夢追人・久保見和弘さんはここ和束で2.7ヘクタールの茶農園を営む久保見製茶の3代目です。大学卒業後、父のもとで茶の栽培を学びました。父が亡くなった今では地域の先輩や仲間たちが「先生」だと語ります。

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茶摘みのお手伝いをしようと気合をいれてそれらしい恰好でお邪魔しました。やりますよ~!実は斜面を登ってくるだけでヘトヘトだったんですけど...

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残念ながら取材にお邪魔したときの新芽はまだ小さくて、今年も新茶の茶摘みは4月下旬以降からになりそうです。去年は4月に入ってから霜が降りて大きな被害を受けました。久保見さんも春先の霜は心配で、もう祈るばかりだそうです。

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久保見さんの茶園を大きくしたのは去年亡くなった2代目の父・守さんでした。木にストレスをかけない露地煎茶に力を入れ、地元でも名人と高く評価されていた父・守さん。厳しかったけれど基本はすべておやっさんから教わったという久保見さんは、おやっさんから引き継いだ茶園を守りたいと考えています。

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できる限り茶園の木の様子を見に行けと久保見さんに教えてくれた父・守さんは本当に毎日茶園に出かけていて「凄かった」そうです。お父さんがいなくてやはり寂しいという久保見さん。生きていたら、「これでいいか」と聞きたいそうです。

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様々な種類のお茶を栽培しているのが和束町の特徴です。久保見製茶では茶葉を摘んですぐに蒸し、揉んで、乾燥させて荒茶にするところまで一貫した加工を行っています。画面左から玉露、かぶせ茶、そしてお父さんが力を入れていた露地煎茶。飲み比べさせていただきました。

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香りがよくてほっこりする露地煎茶。まろやかで甘味が広がるかぶせ茶。味がぐっと深く香りも強い玉露。飲み比べることでお茶の深さを改めて実感することができました。ありがとうございます。

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和弘さんはすごく勉強していて尊敬できるという妻の尊子さん。父・守さんが一度だけ「お茶を揉む作業は俺より和弘の方が上手だ」と褒めていたという和弘さんも知らないエピソードを尊子さんが教えてくれました。

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久保見和弘さんの夢は...
「お茶という飲み物は体に良くて気持ちを落ち着かせてくれると思います。だから世界中の人々がお茶を飲んで健康的で平和に暮らし、世界中からコロナと戦争が無くなればいいなというのが僕の願いです。」(久保見さん)

【滋賀編】

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滋賀県草津市北山田町にやってきました。北山田町には2000棟ものハウスが立ち並んでいるんです。壮観です!

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今回の夢追人・木村耕司さんは専業農家の長男ですがスーツとネクタイ姿に憧れ、サラリーマンと中学校講師を経て30歳で就農。15年のキャリアを重ねてきました。文章を書くことが好きだという木村さんはSNSでの発信にも積極的に取り組んでいます。

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25棟のハウスを切り盛りする木村さんのメインは水菜や壬生菜ですが、地元の仲間たちが新しい特産品を目指して出荷を始めたアスパラガス栽培にも加わり、今年で5年目です。

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木村さんたちが手掛ける太くて柔らかくておいしいアスパラガスは「琵琶湖元気アスパラ」として地元を中心に人気上昇中です!直売所などに出荷するとすぐに売り切れるのだとか。

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木村さんたちのアスパラガス栽培のルールは高価な魚肥を使用すること。魚肥はじんわり効いてくるそうです。水分と肥料が必要な作物・アスパラガスの栽培にとって琵琶湖のそばで水がふんだんにある草津市は条件的に恵まれています。

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収穫する長さの目安がわかり、切ったアスパラガスをつかむことができるスグレモノの専用ばさみを手にチーズ!アスパラガスの切り口からじんわり水滴がにじみ出してきます。これが「琵琶湖元気アスパラ」のみずみずしさです。

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この時期の春芽は特に柔らかくて冬の間に蓄えた栄養で味わい深いということです。生でかじってみるとみずみずしさを実感することに。木村さんもアスパラガスの栽培を始める前にハウスを見学した時、勧められて生でかじって驚いたそうです。

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油との相性がいいアスパラガスをシンプルにオリーブオイルで炒めていただきました。味付けはガーリック入りの塩コショウのみ。シャキシャキなのに柔らかくて味が濃い!と稲富リポーターもビックリです。えぐみがなくて甘みが強いので子どもたちもおいしく食べてくれるそうです。

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アスパラガス収穫の大きな戦力である妻の桂さんです。耕司さんが農家に転身したことで子育てにも関わってくれて、子どもたちがお父さんの頑張っている姿を見られるのもいい環境だと桂さんは感じています。食べてもらった野菜を「全然違う!」と喜んでもらえるのもパワーになっているそうです。楽しい掛け合いが印象的なお2人でした。

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木村耕司さんの夢は...
「うちの農園のキャッチフレーズは『農でつながる人の縁』です。僕の作った野菜で人と人がつながって、野菜が人をつなげる存在になってくれたらうれしいなと思います。そのためにも誠実に嘘のない確かなものを作っていきたいです。」(木村さん)


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※写真はイメージです。

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