8月19日は...相続・生前贈与について
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8月19日は、相続・生前贈与についてお話しいただきました。
相続対策として生前贈与を行う人は少なくありませんが、「生前に財産を渡しておけば相続でもめることはない」と考えるのは早計です。実際には、生前贈与がかえって相続トラブルの原因となるケースもあります。例えば、長男には住宅購入資金を援助し、長女には結婚資金を援助した親が、「これで公平に財産を分けたつもり」と考えていても、相続が始まると兄弟姉妹の間で不公平感が生じることがあります。
法律では、一定の生前贈与は「特別受益」として扱われる場合があります。これは、生前にもらった財産も相続財産に加えて相続分を計算する仕組みで、「兄だけ住宅資金を援助してもらった」「妹だけ多額の結婚資金を受け取った」といったケースで、公平性を図るために設けられています。そのため、生前贈与をしたからといって、その財産が相続とは完全に切り離されるわけではありません。
もっとも、親には「家業を継いでもらうため」「介護で苦労をかけたから」といった、それぞれ贈与を行った理由があります。しかし、その思いを口頭で伝えただけでは、相続が始まった後に「そんな話は聞いていない」「親はそんなつもりではなかったはずだ」と争いになることも少なくありません。そこで重要になるのが遺言書です。遺言書は、誰に何を相続させるかを決めるだけでなく、なぜそのような分け方を選んだのかという本人の意思や考えを残す大切な役割を果たします。さらに、生前贈与を相続財産に持ち戻して計算しない「持戻し免除」の意思を示す場合も、遺言書に明記しておくことが重要です。
ただし、遺言書を書けばすべての問題が解決するわけではありません。子どもなど一定の相続人には「遺留分」という最低限保障された権利があり、生前贈与や遺言の内容によっては、後から遺留分を請求される可能性があります。そのため、生前贈与や遺言書は単独で考えるのではなく、家族構成や財産状況を踏まえて総合的に検討することが大切です。相続が始まってからでは、本人が自分の考えを説明することはできません。だからこそ、元気なうちに家族で話し合い、必要に応じて弁護士などの専門家に相談しながら準備を進めることが、将来の相続トラブルを防ぐ最も確実な方法といえるでしょう。
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