7月22日は...認知症への備え~任意後見契約について
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7月22日は、認知症への備えについてお話しいただきました。
認知症は介護だけでなく、財産管理にも大きな影響を及ぼします。法律相談の現場では、「認知症になった親の財産を管理できない」という相談が少なくありません。例えば、高齢の親が施設へ入所し、空き家となった実家を売却して施設費用に充てようとしても、本人の判断能力が低下して契約内容を理解できない状態になると、不動産を売却することが難しくなります。同じように、定期預金を解約したり、大きな資金を動かしたりする場合も、本人の意思確認が必要となるため、家族であっても自由に手続きを進めることはできません。これは本人の財産を守るための法律上の仕組みです。
こうした事態を防ぐために活用できるのが「任意後見契約」です。これは、将来認知症などで判断能力が低下した場合に備え、元気なうちに「誰に財産管理や各種手続きを任せるか」を自分で決めておく制度です。任せる相手は配偶者や子どもなど家族を選ぶことが多い一方、身寄りのない方や一人暮らしの方は、弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門家を任意後見人に選ぶこともできます。専門家に依頼すれば、中立的な立場で適切に財産管理を行い、記録もきちんと残されるというメリットがあります。
任意後見契約は、公証役場で公正証書によって作成します。契約書には、預金管理や施設への入所手続き、不動産管理など、どのような権限を任せるかを具体的に定めます。ただし、契約を結んだ時点ですぐに効力が生じるわけではありません。将来、本人の判断能力が低下した際に家庭裁判所へ申立てを行い、裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督のもとで任意後見人が職務を開始します。このように第三者による監督があることで、本人の財産が適切に管理される仕組みになっています。
認知症への備えは、介護や生活資金の準備だけではありません。将来、自分の財産や生活を誰に託すのかを元気なうちに考え、必要な手続きをしておくことが、自分の希望を実現し、家族の負担を軽減することにつながります。任意後見契約は、そのための有効な制度の一つであり、将来に備えるためにも早めに専門家へ相談することが大切です。
任意後見契約について気になった方、まずは専門家にご相談ください。
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