今回の夢追人は、京都市山科区の渡邉幸浩さんと滋賀県安土町下豊浦の西川與平さんを訪ねました。(リポーター：西上真帆)

【京都編】

京都市山科区西野山にやってきました。山のふもとですが住宅もたくさんありますね。
このあたりに今回の夢追人さんのおうちがあるはずですが...

今回の夢追人の渡邉幸浩さん。農家に生まれ、大好きだったおじいちゃんについて畑へ出向き、
そこで遊んでいた幸浩さんは農業が大好きになりました。大学を卒業し、JAに就職。
25歳のとき、父親同士が幼馴染という渡邉家のお義父さんに「息子になってくれ」と乞われ、渡邉家の娘さんと結婚、250年以上続く農家の渡邉家の跡取りとなりました。30歳になる前にJAを退職、やりたかった農業に本格的に取り組みました。現在は2.2ヘクタールの農地で年間30種類を超える野菜を栽培しています。その主な販売形態が振り売りです。

トラックに野菜を積み込む渡邉さん。今から振り売りに出発です。

京都市内の東山や祇園界隈を中心に週に2日程度振り売りを行うそうです。

もちろん振り売りの野菜は渡邉さんの圃場で採れた新鮮野菜です。

渡邉さんが振り売りを始めると常連さんがあちらこちらから。

「振り売りの醍醐味はお客さんの直接声が聞けること。ほめてもらったり、厳しいこともいわれたりします。すべてが勉強です。」と渡邉さん。

そんな渡邉さんの夢は...
「コミュニティの中心に農業があるといった農業づくりをしていきたいです。」

【滋賀編】

滋賀県近江八幡市安土町、下豊浦(しもといら)にやってきました。安土と言えば織田信長！この地域には信長さんに名前をいただいた作物があるんです。

そう、安土信長葱です！見てください！立派なネギ。育てていらっしゃるのが今日の夢追人さんです。

今回の夢追人西川與平さん、御年85歳！
農業の傍ら、地域のリーダーとして長年地元の振興に尽力されてきました。
ここ下豊浦の昔、干拓前の姿を知るベテランで、今も地域一帯の水環境や生活環境を整備、保全する土地改良区の重鎮でもあります。ご自身は代々の農家で米、麦、大豆を中心に13ヘクタールの農地を管理されています。秋冬の主力は40アールほどの圃場で育てる2種類のネギ。

圃場には一面に「安土信長葱」が。煮ても焼いてもおいしいネギだそうです。

実はここ下豊浦にはこの「安土信長葱」とは別に幻と言われるネギがあるんです。
昔からずっと作られてきたという、こちら「豊浦(といら)ネギ」です。

この「豊浦ネギ」は100年以上の歴史があるそうです。
柔らかく、折れやすいのに煮崩れしないのが特徴で、青いところも白いところも味は濃厚だそうですよ。豊浦ネギを料理していただきました！
「豊浦ネギのぬた和え」と「豊浦ネギのすき焼き！」そして地元名物「豊浦ネギご飯」。

改めて西川さんにお話をうかがいました。
「ここは干拓地で大中の湖に対して小中の湖とよばれていた。昔は琵琶湖も川も水がきれいで水草が豊富にあり朝、船で藻(水草)を取りに行きそれを畑にすき込んで土を作ったもの。その土がネギを美味しくしたんだと思う。ここら一帯ネギ畑ばかりでした。」

そんな西川與平さんの夢とは...
「農業をやる人が少なくなってきたが、若い農業従事者を増やしたい。そのためにも、私たちが手本となっていきたい。そしてこの地域を元気にしたいと思っています。」

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