京都浪漫 悠久の物語

KBS京都テレビ
第1・2週 日曜日 21:00-21:55放送 (再放送 第3・4週 日曜日 21:00-21:55)

第146回 建仁寺塔頭・西来院~芸術家たちが集う令和の大改修~

2024年5月12日 放送

今回は、創建以来初めて一般にも公開されるようになった建仁寺の塔頭・西来院を訪れ、2023年から始まった「令和の大改修」に密着する。

西来院は、鎌倉時代に建仁寺の第十一世住職を務めた中国・宋の禅僧・蘭渓道隆が住んでいた寺で、室町時代に亡き蘭渓道隆を開山として開かれた塔頭寺院。
2028年に開山・蘭渓道隆750年大遠忌法要を控え、その記念事業として今回の大改修が行われた。改修されたのは本堂と数か所ある庭で、日本で亡くなった蘭渓道隆に故郷の風を感じて欲しいという住職の願いで、中国人アーティストの陳漫さんもプロジェクトに参加。上海で描き上げられた畳54枚分の巨大な天井画「白龍図」は圧巻の迫力だ。
また、本堂前と玄関前に広がる庭は、昭和の小堀遠州と称された中根金作さんを祖父に持つ造園家、中根行宏さん・直紀さん兄弟が手掛けた。季節になるとプラントハンター・西畠清順さんが奉納した和蘭が咲き誇る贅沢な仕掛け。さらに、彫刻家・樂雅臣さんが制作した手水鉢やロックな壁画絵師・木村英輝さんが描いた襖絵など、今をときめく京都のアーティストたちの競演も目を楽しませてくれる。
「令和の大改修」の数日間に迫り、蘭渓道隆の禅の教えを紐解く。

第145回 新緑の大原を歩く~悲運の皇子伝説を訪ねて~

2024年5月5日 放送

今回は、京都検定1級に7年連続最高得点で合格した京都観光おもてなしコンシェルジュの案内で、京都の山里をめぐる。

最初に訪れるのは、京都駅から車で約1時間ほどの山奥にある大原。プロの料理人も足を運ぶ朝市や地元で採れる新鮮な野菜を使った料理が人気の古民家レストランなどを紹介し、自然豊かな大原の魅力に触れる。又、大原の歴史に詳しい古文書研究者を訪ね、大原に伝わる平安時代前期の文徳天皇の第一皇子・惟喬親王の伝説を知る。悲運の皇子が都を離れ山里に隠れ住んだ理由とは?
さらに惟喬親王の足跡を追って、大原の他にも惟喬親王の伝説が残る京都の山里・雲ケ畑へ。
こちらでは惟喬親王が住んだという高雲寺を訪ね、普段目にすることの出来ない惟喬般若と呼ばれる経巻を特別に見せてもらう。又、こちらには親王を祀る惟喬神社もあり、村人たちが親王を慕ってきた歴史を伺い知ることができる。
続いて向かうのは、惟喬親王が終焉の地として選んだという北山杉の美しい山里・大森。惟喬親王が最期を過ごしたという安楽寺を訪ね、堂内にある平安時代の仏像や惟喬親王を祀る祠などを特別に見せてもらう。
悲運の皇子の足跡を辿り、美しい山里で語り継がれている惟喬親王伝説を紐解く。