去年、アメリカンフットボールの大学日本一に輝いた立命館大学が、絆を深め、さらなる進化を遂げています。
去年１２月、立命館大学パンサーズは、甲子園ボウルで法政大学を破り、９年ぶり９回目の大学日本一に輝きました。
高橋健太郎監督は、就任１年目で胴上げを経験しました。
昨シーズン、大学の頂点に登り詰めた立命館大ですが、秋の公式戦で唯一の敗戦がありました。
関西大学戦です。

【声】立命館大学パンサーズ　高橋健太郎 監督
「去年の関西大学の敗戦は、ぼく自身の采配の未熟さが出たと思っていて申し訳ない。
あの悔しさがあるから、この１年、頑張れたのが正直なところです」

今年のリーグ戦、立命館は５試合を終えて５勝０敗。
しかし、高橋監督は内容に納得できません。

【声】立命館大学パンサーズ　高橋健太郎 監督
「非常にふがいない試合が続いていると感じています。
その背景にいろいろ課題があったと、自分なりに分析して思う。
チームスローガンに"ＢＵＣＨＩＡＧＥ"を掲げていますが、どこか捉え方がゆがんでしまったのではないか」

高橋監督が考える「ＢＵＣＨＩＡＧＥ」とは？

【声】立命館大学パンサーズ　高橋健太郎 監督
「我々が目指している"ＢＵＣＨＩＡＧＥ"はパンサーズの一員として、覚悟と責任を背負い、支えてくれる人の思いを背負ってプレーする。
その先に集中力のあるプレーができて、おのずとフィールドがぶちあがること」

関大戦を前にスタッフ含めた全員で３日間の合宿を行いました。
夕食後には、全員で話し合う場を設け、"なぜ、自分はここにいるのか"をテーマに本音をぶつけあいました。

【声】立命館大学パンサーズ　高橋健太郎 監督
「勝っても負けても、この仲間でこの時間を過ごせたという充実感がすごく大事。
それがないと勝てない。それがなくて勝っても意味がない。
その絆をもう１回、再認識する場を設けた」

【声】立命館大学パンサーズ　今田甚太郎 主将（４年）
「去年、優勝してから、世の中からいろんな目で見られる。
ＳＮＳでも厳しい声をかけられる。
その中でみんな自信をなくしていた部分があった。
本音を話し合ったことで少し改善できた」

立命館大学パンサーズの一員として、覚悟と責任を持ち、支えてくれる人の思いを背負ったプレーをする！
その先にある「ＢＵＣＨＩＡＧＥ」。
関大戦は、まさにチーム一丸となって、それを体現しました。
３対７と関大にリードを許した第２Ｑ、立命館はＱＢ竹田が、ＴＥ青木にパスを通して、逆転のタッチダウン！
この得点は、合宿のミーティングの成果だと主務の三嶋は語ります。

【声】立命館大学パンサーズ　三嶋大翔 主務（４年）
「青木は涙を流して話を聞いていたりして、"お前のためにも頑張るよ"と声をかけてくれた」

【声】立命館大学パンサーズ　ＴＥ　青木蓮 選手（４年）
「スタッフは夜遅くまで裏方の仕事を頑張ってくれているので、僕自身そのスタッフへの恩返しとして頑張ろうという思いでやっていました」

その後、関大に追いつかれますが、第２Ｑの終了間際、ＲＢ蓑部が、うまく体をつかってタッチダウン！
立命館が勝ち越しに成功します。

第３Ｑ開始早々、立命館は守備陣も魅せます！
ＬＢ桐間が相手の攻撃をインターセプト！
ビックプレーで試合の流れを引き寄せると、この春、ケガに泣き、初めて挫折を味わった簑部が再びタッチダウン！
第４Ｑには、４年、横井が５０ヤードのフィールドゴールを成功させるなど、立命館は関大を圧倒！
２７対１０で勝利を飾りました。

【声】立命館大学パンサーズ　今田甚太郎 主将（４年）
「去年、この同じグラウンドで負けてしまって。
ちょうど１年くらい前です。
悔しい思いをして、そこからチームを立て直した。
そのリベンジは果たせた」

【声】立命館大学パンサーズ　Ｋ　横井晃生選手（４年）
「チームが一枚岩になった。さらに団結力が増したと思う」

【声】立命館大学パンサーズ　ＲＢ　蓑部雄望 選手（３年）
「勝てたのはうれしいですが、まだまだ自分は、課題が残る試合だったので、次の関西学院大学戦に向けて頑張りたい」

【声】立命館大学パンサーズ　ＴＥ　青木蓮 選手（４年）
「前の神戸大学戦ではぎくしゃくしチームが、ひとつになれない感じがあった。
きょうの試合を通して、ひとつになれた感じがします。
主務の三嶋が支えてくれているので一緒に日本一になりたい思いでいっぱいです」

【声】立命館大学パンサーズ　三嶋大翔 主務（４年）
「一緒に日本一になりたいと言ってくれるのは、うれしい。
自分も、もっと頑張らないといけないと思いますし、最後まで支えて日本一になりたい」