京都専科は京都が大好きな女優、羽田美智子とともに京都の魅力の真髄にふれることのできる珠玉の番組です。

第76回:土壁に魂を込める 京壁師 奥田信雄

一壁、二障子、三柱。
これは日本建築において、目の行きやすい大事なところと言われてきました。それ程に、壁は家の「顔」とも言える存在だったようです。

京壁師、奥田信雄さんは主に茶室や数寄屋建築の壁を手がける左官職人です。
京壁は主に聚楽土と言われる豊臣秀吉の建てた聚楽第の跡地周辺でしか採れない貴重な土をつかって塗られます。大徳寺の塔頭、玉林院に奥田さんの左官職人としての道を運命づけた茶室「蓑庵」があります。感銘を受けた奥田さんは生涯目指す壁として蓑庵に挑み続けています。

現在、奥田さんの下には5人のお弟子さんがいます。
奥田さんのもとで20年以上働く原信幸さんは奥田さんでも成し得なかった
茶室にしつらえられる炉の内側の壁、炉壇を塗る仕事を身につけました。
自分一人では何も出来ないチームで壁をつくっている。
自分よりも弟子が良い壁を塗ってくれたほうが嬉しいと奥田さんは語ります。

奥田左官工業所
住 所:京都市右京区太秦安井馬塚町17-8
連絡先:tel.075-811-8257

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