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第157回 京都の伝統と生活が甦る 京の音

 
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今回のいっぴんは「京の音」!
祇園祭のお囃子、舞妓さんの歩く「コボ、コボ」の音、西陣織の機織の音。京都にはたくさんの音が溢れています。今回はそんな京の町に溢れる音の世界をご紹介します。

京都市東山にある知恩院。ここの廊下を歩くと、どこからか不思議な音が聞こえてきます。音の正体は「鶯張りの廊下」です。歩くと鶯の鳴き声に似た音が鳴り、静かに歩こうとするほど音が鳴るので「忍び返し」とも言われています。鶯が鳴けば、龍も鳴きます。相国寺の法堂の天井に描かれた見事な龍。「蟠龍図」と言われるもので、この下で手を叩くとその音が壁に反響し、たいへん特殊な音の波が起こるのです。続いては一乗寺の詩仙堂のお庭。静寂の中に空までも響き渡る音、「鹿脅し」の音が聞こえてきます。もともと雀や猪を脅すための仕掛けでしたが、やがて庭園の音の演出として用いられるようになりました。

癒しの音といえば、もうひとつ。同じく一乗寺の圓光寺に涼しく響き渡るのは水琴窟の音色。地中に埋められた甕の中に水滴が落ちると、その音が甕の中で反響し、琴のような音を生み出します。京都のお寺などで聞くことのできる、まさに音の演出の最高峰とも言えるのではないでしょうか。

最後にご紹介するのは映画の町、太秦にあるサウンドステーションいのべ。こちらは映画などの映像に音をつける音声処理のスタジオ。先代の井延さんが録り貯めた京の音が千本を越えるオープンリールに保存されています。今では聞くことのできなくなった、市電の音など、昔の京の音を今に伝える貴重な資料となっています。記憶をよみがえらす京の音。人々の思い出と結びつきながら、これからも美しく京の町に響き渡っていくことでしょう。


■お店情報

知恩院
京都市東山区林下町400
075-531-2111

相国寺
京都市上京区今出川通烏丸東入相国寺門前町701
075-231-0301

詩仙堂
京都市左京区一乗寺門口町27番地
075-781-2954

圓光寺
京都市左京区一乗寺小谷町 13
075-781-8025

サウンドステーションいのべ
京都市右京区太秦多藪町43
075-871-6631

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