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第154回 京を見守る優しい眼差し 京のお地蔵さん

 
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今回のいっぴんは「お地蔵さん」!
お地蔵さんは全国津々浦々でみることができますが、ここ京都は特にお地蔵さんとの関わりが深い地です。京都の町を歩いてみると、路地や街角の祠に祀られたお地蔵さんの姿を多くみることができます。なんと市内には5000体以上のお地蔵さんが祀られているといいます。

京都の繁華街、三条寺町を上ったところに矢田寺があります。奥に鎮座するのは地蔵菩薩様。つまり、お地蔵さんがご本尊なんです。地蔵菩薩は地獄で人々を救済する存在として、鎌倉時代以降、人々の間で篤く信仰されるようになります。その後、民間信仰の中で今のような町にひっそりと佇むあの愛らしい親しみ深い姿となっていきました。

京都には道々のお地蔵さんのほか、ユニークなお地蔵さんもいます。例えば伏見区の西岸寺のお地蔵さんは「油懸地蔵さん」として親しまれています。その名が表すように、お地蔵さんに参る人は油をかけてお祈りをするのです。その昔、油商人が誤ってお地蔵さんに油をかけてしまったところ、商売が繁盛したことから、今も製油業者からの信仰が篤いと言います。また、清水寺の善光寺堂の近くには「首振地蔵さん」がいらっしゃいます。昔、借金で首が回らなくなった「たいこ持ち」のために祇園の芸者たちが奉納したと言われ、お地蔵さんの首がぐるりと回るようになっていて、願いごとのある方向へまわすと願いが叶うと信じられています。

京都の人にとってもっともお地蔵さんが身近になる日が夏の終わりの頃に行なわれる「地蔵盆」。町の子供達が集められ、子供たちの安全や健康を祈って大きな数珠をお経にあわせて回す「数珠まわし」や、子供たちのお楽しみの福引などが行なわれます。夏の一大イベントとして、今も町のあちらこちらで見ることのできる行事です。

京都の町の人々をそっと見守り続けてくれるお地蔵さん。その姿はこれからも変わることなく、町の風景として大切にしていきたいものです。


■お店情報

矢田地蔵尊(矢田寺)
京都市中京区寺町通三条上ル523
075-241-3608

西岸寺
京都市伏見区下油掛町898
075-601-2955

清水寺
京都市東山区清水1丁目294
075-551-1234

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