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第142回 千年の時をも超える 京の石工芸

 
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今回のいっぴんは「京石工芸」。
京都にはすばらしい日本庭園がいくつもあります。その日本庭園に欠かせないものが「石工芸」です。ここ京都はかつて石工芸の材料となる良質な花崗岩が採掘できたため、石工芸の技術が発展してきました。北白川に工房を構える西村石灯呂店。4代目の当主、西村金造さん。古代型石灯籠の復元を手がけて半世紀。今や独自の創造の域にまで達し、兼六園の石灯籠や京都迎賓館の石灯籠など、数々の作品を生み出す、日本を代表する石工芸の匠です。

工房には隣に石置き場があります。各地から仕入れた材料となる巨大な石がいくつも積み上げられています。中には今ではほとんど手に入らないたいへん貴重な石もあるそうです。石灯籠の製作はおよそ11工程にも分かれています。中でも迫力のある荒取りという工程は、まず材料となる石に墨で線を引き、くさびを入れる場所に穴を開けます。表面にだけ強く圧力がかからないように、わら縄をしいて、くさびを一気に打っていきます。石は加える力によって思わぬ方向に割れてしまいます。そこで、どこにどうくさびを入れれば綺麗に割ることができるのか、石の「目」を見極めるのです。ほんのわずかずれただけでも、思うように割れないことがあります。うまく石の目を読み、くさびを打つことができると、少しの力で下までまっすぐに石が割れるのです。これぞ、匠の技です。

また表面の模様を彫る作業には新たな繊細さが求められます。角度や力加減など、熟練の技が必要とされます。これも、もちろん手作業。金造さんの京石工芸は、まさに石との対話から生まれるのです。


■お店情報

高桐院
京都市北区紫野大徳寺町73-1
075-492-0068

北村美術館
京都市上京区河原町今出川下る
075-256-0637

西村石灯呂店
京都市左京区北白川琵琶町15-1
075-711-0570

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