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第140回 いついつまでもなじみの味 京都のあられ・おかき

 
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今回のいっぴんは「京都のあられとおかき」。
あられとおかき、材料は同じもち米からできているんです。平安時代、元旦から宮中では人々の安寧を祈って餅を飾る「鏡餅」の風習がありました。元旦にお飾りした鏡餅は正月が終わると雑煮などにして食し、その一年の円満と無病息災を願いました。しかし、当時の人々は刃物でお餅を切ることを忌み嫌ったため木槌や手で「欠き割って」いたようです。それを女房詞で「おかき」と呼んでいました。それが「おかき」の呼び名のルーツです。一方、あられは小さいため、鉄の鍋などで炒っていたのですが、熱せられた餅がパチパチと跳ねる様子が空から降る霰が地面に落ちて跳ねる様子に似ていたことから、「あられ」と呼ぶようになったそうです。

終戦直後に店を構えた「橘屋紫芳軒」のこだわりの一品は「無味」。味付けが一切されておらず、炭火で餅を焼いただけの本来の香ばしさや味を楽しむことができます。
三条大橋のたもとに建つ「本家船はしや」。五色豆でたいへん有名なお店ですが、こちらにもあられがたくさん並んでいます。その中でも観光客に人気なのが「山椒あられ」。たっぷりと使った山椒がピリッときいていて、大人のあられと言ったお味。こちらも炭火でじっくりと焼き上げるこだわりの一品です。

西陣で築120年の町家でお店を構える「菓匠宗禅」。西陣織で有名なこの場所には、本物を作り続けるという土壌があり、あられ、おかきの世界にも通ずると感じたご主人。西陣でお店を構えるということには特別な思い入れがあったんです。そのため並んだお菓子も西陣織の優美さ雅さを感じさせる繊細なデザインで、観光客に大人気だそうです。

私たちに身近なあられ、おかき。京都の庶民にいつまでもなじみの味であって欲しいものです。


■お店情報

橘屋紫芳軒
京都市北区大宮開町42-7
075-495-4685

本家船はしや
京都市中京区三条大橋西詰
075-221-2673

徳富製菓
宇治市槇島町24-3-4
0774-22-8846

菓匠宗禅
京都市上京区寺之内通浄福寺東角中猪熊町310-2
075-417-6670

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