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第90回 糸を交える京都の伝統工芸 京鹿の子絞り

 
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京都には伝統的な素晴らしい「絞り染め」があります。みなさんご存知ですか?「京鹿の子絞り」と呼ばれるもので、模様が小鹿の斑点に似ているためそう呼ばれます。
「しぼり」とは「糸へんに交わる」と書きます。糸で生地をくくることで、その部分の生地が隠れます。そこが白く染め残り模様となるのです。絞り染めとはそんな「染めない部分を美しく表現する」技術です。

京鹿の子絞りの工程は実に10以上の工程があります。それもすべてが分業となっており、ひとつの工程が済むと、次の職人さんへ、また次の職人さんへと手渡されていくのです。
絞りの技術には、先に針がついた道具で一つ一つ括っていく「針疋田」、また比較的大きな箇所を白く残す時に使う「帽子絞り」。また、生地の全てを手で括る「本疋田」など、熟練した技術が求められ、完成した作品は高級品とされます。糸をほどく手に期待と不安が高まります。

さて、そんな伝統の技術に支えられた絞り染めですが、新しい魅力をもった商品もあらわれました。「片山文三郎商店」では、現代風にアレンジした作品を手掛けています。絞りの帽子や、スカーフ、照明など若い世代から支持されています。

その昔、世界各地で自然発生的に生まれた絞りの技術、それが京都の伝統文化と交わって「京鹿の子絞り」が生まれ、今また次々に新しいものが生まれています。「絞り」はこれからも京都の伝統工芸として進化を続け、後世に残っていくことでしょう。


■お店情報

京都絞り工芸館
京都市中京区油小路通り御池南入る
075-221-4252

片山文三郎商店
京都市中京区蛸薬師通烏丸西入ル橋弁慶町221
075-221-2666

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