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第78回 屋根の上で踏ん張っています 鐘馗さん

 
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京のいっぴんは「鍾馗さん」!皆さんは京都の神社やお寺、町家の佇まいを目にしたとき、屋根瓦の美しさに惹かれたことはありませんか?重厚で優美な印象を与える京都の瓦は、長い歴史の中で風格をも兼ね備えた日本に誇る独自の京瓦を生み出してきました。

江戸時代のはじめ、伏見深草の瓦師が「丸瓦」と「平瓦」を組み合わせた新しい「桟瓦」を発明したことで、民家にも容易に取り付けることができるようになり、一般家屋への瓦屋根が普及しました。これを機に京都は瓦の一大産地として栄えました。

そんな京都の街中を歩いていると、屋根にちょこんと据えられている人形を見つけることが出来ます。これが「鍾馗さん」です。中国で生まれた「鬼より強い鍾馗」が、京都の屋根に載るようになったのは、文化二年。鬼瓦を見た薬屋の女房が寝込み、鬼瓦を退治する願いを込めて「鍾馗さん」を作って載せたのが始まりです。

現在、京都で唯一鍾馗さんを製造している浅田製瓦工場。伝統的な京瓦と同じ製造方法で作られた鍾馗さんは、伝統工芸品でもあります。一体を創り上げるのに、およそ10日。職人の技が、美しくそして愛嬌たっぷりの鍾馗さんを創り上げます。

京都市内には今もたくさんの鍾馗さんを見つけることができます。来る日も来る日も屋根の上で両足を踏ん張る鍾馗さん。鍾馗さんは長い間、京都を見守ってきました。京都をぶらぶらする日は少し上を見上げて、鍾馗さんを見つけてあげたいものです。


■お店情報

浅田製瓦工場
京都市伏見区舞台町5番地
075-601-1506

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