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第76回 古から続く京の香り お香

 
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今回の「いっぴん」は古から続く京の香り「お香」!

わが国で初めて「香」として香木を用いるようになったのは、仏教伝来の頃と考えられています。その後、平安時代には部屋に香りをくゆらす「空薫」などの優雅な習慣が貴族の間に広まりました。鎌倉時代には武士にも愛用されるようになり、空間に香りを漂わせる楽しみ方の他に、一人で香りと向き合う「聞香」というスタイルが生まれました。こうして室町時代に入り、茶道や華道とともにお香の香りを楽しむ「香道」が日本の伝統芸道の一つとして確立しました。香りの世界では「嗅ぐ」とは言わず、「聞く」といいます。これは仏教の影響からで、「経」を聞くのと同じように「香」を聞くべき、つまり「香りと向き合う」という意味を表しているのです。

烏丸通り二条にある「松栄堂」。創業300年のお香の老舗です。昔より数多くのお寺の御用達を勤め、また香道で使われる道具や材料なども扱う格式のある専門店です。店内にはさまざまなタイプのお香が揃い、場所や時間、デザインなどお好みにあわせて楽しむことができます。例えば「練香調合キット」。香料や蜜などを使い、自分の好みに合わせて「練香」を作ることができます。その他に「聞香を楽しむ会」では、お店の方の指導のもと「聞香」を体験することもできます。

松栄堂十二代目当主の畑正高さんは、「香を聞くという、自然界と真摯に対面するこの姿勢こそ、現代の私たちにとって必要なことではないか」とおっしゃいます。最も古いもののひとつでありながら、その形が変わらず、しかも新しい時代に必要とされるもの、それが香りの文化と言えます。


■お店情報

松栄堂
京都市中京区烏丸通二条上ル東側
075-212-5590

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