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韓国ドラマ

韓国ドラマ
jejungwon
ストーリー
あらすじ

19世紀末、身分制度崩壊の時期を迎えていた朝鮮社会にあっても、強い差別を受けていた最下級身分、白丁(ペクチョン)出身のソグンゲ。通訳官の娘として生まれ、西洋世界に触れて育った心優しいユ・ソンナン。両班(ヤンバン=高級官僚)の家に育ち、西洋医学に傾倒する頭脳明晰な貴族の息子ペク・ドヤン。
国籍や身分、性別を超え、医療で人々を救いたいと願う高い志のもとに、様々な若者たちが集まった朝鮮初の西洋式医院“済衆院(チェジュンウォン)”を舞台に、身分を偽り、差別を乗り越え、医療に身を捧げた男の感動物語。

第1話

1884年(高宗20年)。賎民階級である白丁として生まれたソグンゲ(ファン・ジョン)は、牛の解体を生業としている。だが、神聖な牛刀を落としてしまい、長老から1ヶ月の謹慎を言い渡される。病床の母の薬代を工面するため、必死になるソグンゲ。ある日、西洋医なら母の病が治せると知り、治療費を手に入れるため密屠畜に手を染めたが、それは死刑を意味していた。
かたや、上流階級の学生ドヤンは、儒教社会ではタブーとされる西洋医学に興味を寄せている。日本人医師から、人体解剖の必要性を説かれたドヤン。密屠畜で捕えたソグンゲに対し、命を救う代わりに死刑囚の遺体を解体するよう命じる。その遺体は、ソグンゲの幼なじみ、ユクソンのものだった。

第2話

ドヤンの指示に従い、ユクソンの遺体を解体したソグンゲ。だが、証拠隠滅のため殺されそうになり、逃亡する。
一方、西洋医学への傾倒をとがめられたドヤンは、成均館(儒教を基盤とする最高教育機関)を追われ、刑曹判書である父からも勘当を言い渡される。その頃、山中から腹に縫い目のある遺体が見つかり、怪事件として大騒ぎになる。
事の発覚を恐れたドヤンは、早急にソグンゲを始末するようチョン捕校に命じる。ソグンゲは、逃避行の途中で両班から衣服と号牌(身分証)を奪い、その人の名「ファン・ジョン」と名乗ることに決める。済物浦(現・仁川)で追手に捕まり、小舟に乗せられ銃で撃たれる。川岸に這い上がり、死にかけていたところを、通訳官の令嬢ソンナンに発見される。

第3話

銃傷を負いソンナンの家に運び込まれたファン・ジョンは、医療宣教師アレンの手術で一命を取りとめる。身元が割れるのを恐れて逃走するが、力尽きたところを物乞い集団に助けられる。
日本への医学留学を決意したドヤンは、急進開化派の金玉均に助力を請い、仲間として認められる。
1884年12月4日、金玉均らが日本の後押しを受けて反乱を起こし、反対勢力を一掃して王と王妃を景祐宮に隔離する(甲申政変)。反乱により刀傷を負った閔泳翊(王妃の甥)を、ソンナンの父とファン・ジョンが運び出す。西洋医アレンの到着を待つが、朝鮮人医師が治療を始めてしまう。
一方、ドヤンは保守派である父の身を案じ、景祐宮へ出向くのを止めようとするが…。

第4話

甲申政変で斬りつけられた閔泳翊(王妃の甥)は、東洋医に代わり手術を施した西洋医アレンによって死を免れる。その現場に刺客として送り込まれた日本人医師ワタナベを、不審に思ったファン・ジョンが牽制する。ファン・ジョンは手術の一部始終を食い入るように観察した。薬を届けに来たソンナンを、ファン・ジョンが家まで送ることになった。彼は「西洋医学の始祖は賎民だった」という彼女の話に心躍らせる。
その頃、景祐宮では金玉均らが王に、朝廷の改編を提案していた。重臣を急進開化派で固めるという案に、王と王妃は困惑する。ドヤンの父は、景祐宮で急進開化派に斬られてしまう。ドヤンが救出し、途中で会ったチャクテの力を借りてソンナンの家に運び込む。再会したファン・ジョンとチャクテ。ドヤンはすぐに、アレンを呼びに飛び出した。息も絶え絶えの、ドヤンの父。ドヤンの叔父から懇願されたファン・ジョンは、見よう見まねで手術を試みる。
だが、努力もむなしく事切れてしまう。アレンを連れて、戻ってきたドヤン。父を殺したのはファン・ジョンだと怒りを爆発させる。

第5話

父を殺したのはファン・ジョンだと考えるドヤンは、殺人犯として彼を役人に引き渡そうとする。心配したソンナンが先手を打って逃がしたが、ファン・ジョンは川を渡らずに戻ってきてしまう。ドヤンの父が死んだのは、本当に自分のせいかもしれないと気になっていたからだ。貸本屋で西洋医学の書を調べ、手術に過失がなかったかを検証する。麻酔が死因かもしれないと考えたファン・ジョンは、ソンナンに報告し、自分の過失が明らかになれば出頭すると告げる。ソンナンは、アレンに相談することを勧め、過失でなければ医療助手になるよう助言する。手術に過失がなかったことを知ったファン・ジョンは、アレンの助手になりたいと申し出る。アレンは拒んだが、閔泳翊を看病するファン・ジョンの姿に信頼感を抱き、助手として迎え入れた。それを知ったドヤンは激怒し、チョン捕校にファン・ジョンの正体を突き止めるよう指示する。閔泳翊のケガは治ったが、飲酒のせいで顔がマヒしてしまう。アレンの電気治療により劇的に治るのだが、それはファン・ジョンら当時の朝鮮人にとって、電気の存在を初めて知る経験となった。

第6話

王妃の甥、閔泳翊を治療した縁から、アレンの診療所に国王(高宗)が視察に来た。時を同じくして、ファン・ジョンはドヤンが差し向けたチョン捕校に捕らえられ、廃屋で銃殺されそうになる。だが逆に、チョン捕校がチャクテに突き倒され、頭を強打して意識不明になってしまう。「医者は患者を拒んではいけない」というアレンの教えに従い、チョン捕校を診療所まで運び込むファン・ジョン。いったん心臓が止まるが、ファン・ジョンの機転により胸部に電気刺激を加え、蘇生に成功する。ファン・ジョンに救われたことを知ったチョン捕校は、彼が白丁であることをドヤンに告げず、姿を消すのだった。国王は、アレンに西洋式の病院を託すことに決める。アレンは朝鮮名を安連(アルリョン)とし、病院名は高宗の意向で当初の「広恵院(クァンへウォン)」から「済衆院」に変更された。甲申政変後、しばらく日本に引き上げていたワタナベ医師は、朝鮮に戻って済衆院の存在を知り、激怒する。院長の座を奪い取るべく、庶民の間に「西洋人は子供を食う」というデマを流すのだった。

第7話

済衆院の開院初日。「西洋人は子供を食う」というデマを信じた庶民が暴徒化し、院内になだれ込む。安連院長(アレン)らは手術室にこもって難を逃れるが、助けに来たソンナンが暴徒に襲われかける。ドヤンが救い出すが、危険な場所に来たことに怒りを爆発させる。ケガをした暴徒の中に、重症の痔ろう患者がいた。手術しなければ死んでしまうのに、西洋人である安連院長を恐れて逃げ帰ってしまう。日本側の作戦どおり、済衆院にはその後も患者が寄り付かず、日本公使は国王(高宗)に対し、院長をワタナベ医師に代えるよう提案する。痔ろう患者の自宅を突き止めた安連院長は、危険を顧みず往診に出かける。平和的に解決したいからと、捕盗庁による警備も武器の携行も断った。だが、西洋人医師を見た患者の妻が悲鳴を上げるや、近所の男たちが駆けつけて安連一行を縛り上げてしまう。男たちは、手術を許可する代わりに、もし失敗したら安連院長の片手を差し出すよう要求する。ファン・ジョンは、済衆院の信用を勝ち取るためならと身代わりを申し出る。手術は無事に終わったが、患者は麻酔から覚めようとしない。手術失敗と決めつけた男たちにより、ファン・ジョンの右手が杵で叩きつぶされそうになり…。

第8話

西洋人を目の仇にする男たちは、安連院長の手術が失敗したと判断してファン・ジョンの手を杵で叩きつぶす。ほぼ同時に患者が麻酔から覚め、手術は成功だったと判明する。それでもファン・ジョンらに罪を許された男たちは、西洋人への偏見を捨て、西洋医学の力を認めるようになる。その後、済衆院は患者であふれるようになった。ソンナンの幼馴染スンヨンが、「女のくせに本を読む」という理由で夫に暴力を振るわれ、服毒自殺を図って済衆院に運び込まれる。連れ戻しにきた夫が、仲裁に入ったソンナンにまで手を挙げたため、ファン・ジョンが殴り飛ばした。一方、済衆院の主事にドヤンの叔父と恩師が就任し、ファン・ジョンを追い出しにかかる。医療助手を続けたければ、医学堂の試験に合格するよう要求する。ソンナンの指導を受けつつ、試験科目に含まれている英語の勉強に励むファン・ジョン。だが試験前夜、スンヨンの夫に濡れ衣を着せられて投獄されてしまう。翌朝、スンヨンの証言により釈放されて試験会場に駆けつけるが、そこでは「本物のファン・ジョン」が待ち伏せしていた。

第9話

医学生選抜試験の会場前で「本物のファン・ジョン」に待ち伏せされたファン・ジョンは、替え玉受験を申し出る。合格したら「本物のファン・ジョン」を入学させる代わり、自分の罪は水に流してもらう約束をする。かたやソンナンは、自分の力を試すべく、男装して試験に挑む。だがドヤンには疑われ、ファン・ジョンにはばれてしまう。豚を解剖する試験で窮地に立たされたファン・ジョンは、右手のギプスを自ら割り、痛みをこらえて豚の腹を切り開いた。おかげで高得点を取るが、ドヤンの叔父が裏で動き、ファン・ジョンはぎりぎりで不合格になってしまう。「本物のファン・ジョン」が、試験の結果にかかわらず自分を殺すつもりだったと知り激怒したファン・ジョンは、いっそのこと一緒に自首しようと言い出す。不正受験にかかわった者のムチ打ち現場を目の当たりにした「本物のファン・ジョン」は、ほうほうのていで逃げ出すのだった。男装したソンナンは首席で合格するが、入学式の前に辞退を申し出ればファン・ジョンが補欠合格できると知り、悩む。もしも不正がばれれば、ソンナンにも厳罰が下されるからだ。不合格となったファン・ジョンは、医療助手の座も奪われ、済衆院から追い出されそうになる。オ主事らに泣きつくが、相手にされないのだった。

第10話

医学堂の入学式当日、ファン・ジョンは済衆院を出ていくことになっていた。それを知ったソンナンは、ファン・ジョンを繰り上げ合格させるため、意を決して再び男装し、入学辞退を申し出る。ところがドヤンの叔父に変装を見破られてしまった。不正受験は重罪のため、捕盗庁に送られそうになるが、右営使・閔泳翊の裁定により無罪放免となり、ファン・ジョンの繰り上げ合格が決まる。ソンナンは主に女性患者の診察を手伝うシャペロンとして、済衆院で働き始めた。補欠で入ったファン・ジョンを、アレンが自分の助手として特別扱いすることに、他の医学生は不満を募らせる。特にドヤンは、ファン・ジョンがソンナンと協力して手術を手伝う様子を目の当たりにし、激しく嫉妬するのだった。ドヤンはオ主事に頼んで、財政難を理由にソンナンを解雇させる。ファン・ジョンには、解雇の本当の理由は彼を補欠合格させたせいだと話し、これ以上、彼女に迷惑をかけたくなければソンナンから離れろと迫る。ファン・ジョンは、恋心を封印することに決め、大切に保管していたノリゲ(飾り)をソンナンに返すのだった。

第11話

医学生らによるファン・ジョンへの嫌がらせは続いていた。そんな折、アレン院長は回診時の報告係をファン・ジョンから医学知識の豊富なドヤンに代える。アレンの要請により、済衆院にアメリカ人女医、ホートン(朝鮮名:好敦)が着任する。医学生らは当初、婦人科治療に嫌悪感を示すが、逆子の妊婦を帝王切開で救ったホートンの手術を目の当たりにし、生命誕生の感動を分かち合う。ホートンは国王に直訴し、済衆院を解雇されていたソンナンを自らの助手として復帰させる。医学堂で、治療に使うニトログリセリンの生成実験をすることになった。爆発する危険があるから注意しろというアレンの言葉に、日本の手先として密かに済衆院転覆を企む医学生、キム・ドンが反応する。学生全員が交代で実験を進めたのだが、ファン・ジョンの当番が終わった直後、キム・ドンが実験室に潜入して爆発物を仕掛けた。次の当番であるドヤンが入室したとたん、大爆発が起こる。

第12話

医学堂での化学実験中に爆発が起き、ドヤンが巻き込まれた。ファン・ジョンは炎に包まれた実験室に飛び込み、彼を救出する。
だが医学生たちは、ファン・ジョンを爆破犯と決めつけ、袋叩きにするのだった。夜、事故現場を見に行ったファン・ジョンは、何者かと遭遇するが逃げられてしまう。それは、日本の手先であるキム・ドンだった。爆発物を仕掛ける際にこじ開けた薬品棚を、証拠隠滅のため、直そうとしていたのだ。ちょうどその頃、済衆院の薬品がたびたび盗まれていたため、同一犯の犯行と見て内部調査が始まった。だが実際には、ペク主事が薬品を横流ししていた。キム・ドンは、ファン・ジョンに濡れ衣を着せるべく、犯行に使った金づちをファンの部屋に持ち込む。だが、掃除に来たナンランに目撃されてしまう。そこでキム・ドンは密告書を主事に送りつけ、ナンランを薬品を盗んだ犯人に仕立て上げて済衆院から追い出す。一方、朝鮮では天然痘が流行していた。予防効果の高い牛痘ワクチンは、日本の病院が独占して手に入らない。そのため済衆院では膿疱粉で代用したが、思うような効果を得られずにいた。アレン院長は、まだ生きている天然痘患者らが死体に交じって捨てられているのを目撃し、それらの患者を済衆院に受け入れることにする。さっそく、医学生が現場に派遣された。死体の中から生存者を見つけたファン・ジョンは、その娘を背負って済衆院に戻ってきた。ところが、その場で理事や医学生に囲まれてしまう。ファン・ジョンの部屋から、爆破時の証拠品が見つかったというのだ。窮地に立たされたファン・ジョン。だが、背負っていた娘が顔をあげると、それは天然痘にかかったナンランだった。ナンランの証言により、キム・ドンが爆破犯であったことが明るみに出る。逃走するキム・ドンを、ファン・ジョンが追ったのだが…。

第13話

ファン・ジョンは爆破犯のキム・ドンを取り逃がしてしまう。だが、医女のミリョンが芸妓時代にキム・ドンを座敷で見ていたことから、爆破事件の背後にワタナベ医師がいたことが判明する。済衆院は、天然痘対策に全面的に取り組むことを決め、予防のためのマスクや石けんを無料配布して膿疱粉の接種を呼びかけた。天然痘予防によって患者を囲い込みたい日本当局は、済衆院の活発な動きに危機感を募らせ、キム・ドンに命じて済衆院の膿疱粉を強奪させる。済衆院側は、日本の仕業とにらんだものの、ワタナベ医師らに領事裁判権があるため泣き寝入りするほかなかった。済衆院には次々と天然痘患者が運び込まれ、死んでいった。ナンランは回復したが、モンチョンが面倒を見ていた少女コンニムも感染し、死んでしまう。効果的な予防接種を実施するため、アレン院長とファン・ジョン、ソンナン、ドヤンは牛痘ワクチンを生成することに決めた。昔の種痘場が白丁村に残っていたため、そこを借りることにする。いよいよ白丁村に向かう日、顔をマスクで隠したファン・ジョンは、迎えに来た白丁と対面する。それは自分の父、マダンゲだった。

第14話

天然痘のワクチンを作るため、済衆院の一行は白丁村にある種痘場に向かった。そこへ案内役として現れたのは、ファン・ジョンの父、マダンゲだった。マスクで顔を隠したファン・ジョンは、足をケガしている父に軟膏を渡す。牛痘菌を子牛に接種するまでは順調だったが、ワクチンの完成により祈祷の依頼が減ることを恐れた巫女の一団が襲撃をしかけてくる。ドヤンの指示により、ファン・ジョンはソンナンを連れて先に逃げ帰る。だがその道中、長老と鉢合わせし、顔を見られてしまう。長老が「ソグンゲ」と呼びかけたことに、疑問を抱くソンナン。巫女たちに盗まれた子牛は、白丁の機転によって取り戻すことができた。おかげで牛痘ワクチンの生成は成功する。多くの人々が予防接種を受けたことで、天然痘の流行は終息に向かった。父の足のケガが気になるファン・ジョンは、軟膏が切れた頃を見計らい、夜中に新しい軟膏を届けに向かう。だが、薬を片手にこっそり出かけるファン・ジョンを目撃したソンナンが、不審に思ってあとをつけたのだった。

第15話

父の住む白丁村まで、夜中に軟膏を届けにいったファン・ジョン。ソンナンにばれてしまい、自分は白丁だと打ち明ける決意をする。だが、彼女が善意で解釈してくれたため、話さずに済む。ファン・ジョンはストレスから帯状疱疹にかかり、ドヤンが助手の代理を務めることに。イノシシに襲われた父子が済衆院に運びこまれ、アレン医師は動脈の切れた息子から手術を始める。ドヤンは父親の傷の縫合を申し出るが、まだ無理だとアレンに止められる。だが、出血の続く患者を見かね、ドヤンは勝手に縫合する。手術はうまくいったが、患者は出血多量で死亡した。それをきっかけに、ドヤンは輸血の研究を始める。済衆院内で血のサンプルを集め、混ぜ合わせると、すぐ固まる血とうまく混ざり合う血があることを発見した。アレンに報告し、出血多量の患者への輸血の許可を求めるが、人体実験はダメだと一蹴される。そこでドヤンは、血液を混ぜる実験で相性のよかったジェウクと血を交換する。ドヤンに異常は出なかったが、ジェウクが副作用で死にかける。アレンに叱咤されたドヤンは、ワタナベ医師を訪ね、一部始終を話す。そこで、ワタナベが捨てられた朝鮮人を使って人体実験をしていることを聞かされる。一方、王妃の依頼により、女医のホートンはソンナンたちと、宮殿の池でスケート遊びを披露した。しかし、氷が割れてソンナンが池に落ちてしまう。駆けつけたファン・ジョンが飛び込んで救出したが、スケートの刃で切った手首からは血があふれ、呼吸は停止していた。夢中で人工呼吸をするファン・ジョン。そこへ、知らせを聞いて飛んできたドヤンが現れて…。

第16話

氷が割れて池に落ちたソンナンは、出血多量で生死の境をさまよう。輸血を主張するドヤンに、アレン院長は反対し続けた。だが、ソンナンの父の強い要望により輸血することに。血液の適合検査により選ばれたファン・ジョンが、血を提供することになった。白丁という「卑しい血」のせいでソンナンに害が及ぶのではと気が気でないファン・ジョン。輸血が終わり、昏睡状態のソンナンの枕元で、「白丁の自分が医師を目指せるのはお嬢様のおかげ」と涙ながらに語りかけた。ところが、その声はすべてソンナンに聞こえていたのだ。重大な告白にソンナンは動揺し、ファン・ジョンの父、マダンゲにソグンゲの死について聞きに行く。すべてを知ったソンナンは、ファン・ジョンの苦悩を思い涙するのだった。アメリカから、優秀な医師ヘロンが派遣されてきた。腹痛を訴えるモンチョンに対し、アレンとヘロンは異なる診断を下す。だが、結局はヘロンの診断どおり、アレンの手には負えない急性虫垂炎だった。ヘロンの手により、済衆院初の開腹手術が始まる。

第17話

ヘロン医師による開腹手術でモンチョンは一命を取りとめた。誤診の責任を感じるアレン院長。王命により、アレンはアメリカに新設される朝鮮公使館へ参賛官として派遣され、ヘロンが済衆院の院長を継ぐことになる。ファン・ジョンは、自分が白丁ソグンゲであることにソンナンが気づいたことを知る。アメリカへ旅立つアレンを見送った日の夜、2人は残っていた花火(アレンの手土産)を一緒に打ち上げて、身分の秘密が永遠にばれないよう祈るのだった。町で日本軍と清国軍が乱闘騒ぎを起こし、双方の兵士が済衆院に運ばれてきた。日本兵を治療しにやってきたワタナベ医師。随行してきた看護師スズキが、ファン・ジョンを見てソグンゲだと気づく。報告を受け、興奮するワタナベ。ヘロン院長が、医学生の中から医療助手を指名すると宣言した。自らアピールするドヤン。だが、ヘロンは「君を助手にする気はない」と切って捨てる。技術や知識面で優れていても、ドヤンにしみついた両班意識が患者や同僚を苦しめると言うのだ。父の遺影を前に一大決心をしたドヤンは、短刀を手にヘロン院長の元へ出向く。そして院長の目の前で、両班の命とも言える髪の毛を自ら切り落とすのだ

第18話

両班意識からの決別を誓い、短髪にしたドヤンは、同僚や患者への接し方が驚くほど穏やかになった。その努力を認めたヘレン院長は、ドヤンを医療助手に任命する。研修医試験を前に、問診の課題が出された。ファン・ジョンは患者の話を丁寧に聞くあまり、目標の50人に達することができず、落第の可能性を示唆されてしまう。ファン・ジョンが白丁であることを知ったワタナベ医師は、父マダンゲの写真を彼に送りつける。機を見てその秘密を暴露し、済衆院に打撃を与えようと企んでいた。一方、日本公使は薬の供給を断つことで、済衆院の弱体化を狙うことにし、仲買人であるユ通訳官(ソンナンの父)に濡れ衣を着せて消そうとする。王の元には「通訳官が、密貿易により入手した武器を盗賊に売っている」という上書が提出された。ユ通訳官が拘束された日、火薬の原料となる硫黄が自宅の蔵から発見された。それが武器売買の証拠とされるが、実は、アレン院長が皮膚病患者の治療のために発注した物だった。ユ通訳官は激しい拷問に耐え、無実を訴え続けるが、重罪人を扱う義禁府への引き渡しが決まってしまう。無実を証明できなければ死刑になる状況下で、ファン・ジョンはアレンからもらった日誌から、皮膚病患者の往診記録を見つけ出した。硫黄が必要との記述を見て、その患者に証言してもらうべく、ソンナンと2人、夜道を自転車で患者の家に向かう。ところが途中の山道で盗賊に囲まれ、銃口を向けられるのだった。

第19話

ソンナンの父、ユ通訳官の無実を証明するため、皮膚病患者の家に向かったファン・ジョンとソンナン。夜の山道で盗賊に襲われるが、なんとか逃げきり洞窟で夜を明かす。翌朝、朝食代わりにツツジの花を食べる2人。捜し当てた皮膚病患者は、事情を聞くと快く証言を引き受けてくれた。ドヤンは、無罪を勝ち取るにはヘロン院長の証言が不可欠と考え、ヘロンの説得に当たる。だが「硫黄の件はアレンから聞いていない」の一点張りで協力を得られなかった。そこで、万一に備えてヘロン院長の書信を偽造する。
ユ通訳官は、義禁府で国王の尋問を受けた。形勢は悪く、皮膚病患者の証言も信用してもらえない。死刑は免れないかと思われた時、ドヤンが偽の信書を国王に提出した。嘘がばれれば、今度はドヤンの命が危ない。だが、その作戦が功を奏しユ通訳官は無事に釈放された。済衆院で、結核性肋膜炎の患者に胸腔穿刺をすることになり、助手のドヤンはファン・ジョンを見学に誘う。おかげでファン・ジョンは、母を死に至らしめた病を治す術を身につけられたのだった。研修医になるのを機に結婚を考えたドヤンは、叔父らの反対を押しきってソンナンの家に請婚書を送る。ソンナンの家は格下なので、通常、断ることは許されない。だがソンナンは、父に「今は結婚できない」と告げたのだった。

第20話

ドヤンから請婚書が届き、ソンナンの両親は大喜びで承諾の返事を書く。だがソンナンは、1日考えさせてくれと頼む。請婚書のことを知ったファン・ジョンは、ソンナンに会いに行くが「私、どうしたらいい?」という彼女の問いかけに答えることができない。その日、済衆院にアクセサリー商人がやってきた。西洋では、指輪を贈ってプロポーズすると聞き、ファン・ジョンは美しい指輪を購入する。夜まで悩んだあげく、意を決してもう一度ソンナンに会いに行く。西洋式に片膝をつき、指輪を差し出して結婚を申し込むファン・ジョン。ソンナンは手を差し出して応えた。翌朝、ソンナンは両親の前で、ドヤンとは結婚しないと宣言する。そして、好きな人の存在を告げ、交際したいと申し出た。当時の朝鮮では考えられないことだったが、父は許可する。国王の命令で、閔泳翊(王妃の甥)が済衆院の監査に入った。主事2人が薬品を横流ししていたことと、入試時にファン・ジョンの答案をすり替えたことが発覚する。だが、ファン・ジョンの嘆願により減刑され、ムチ打ち20回の刑が執行された。医学堂では、研修医になるための試験が近づいていた。首席を取れば、診療時間が割り当てられて患者を受け持つことができ、白内障の公開手術も手伝える。恋に破れたドヤンは、首席を取って朝鮮人初の西洋医になろうとする。だが、問診の試験で患者の話を最後まで聞かなかったため病名を早とちりし、屈辱の4位に。患者との対話能力に優れたファン・ジョンが、首席となった。白内障の公開手術の日、足のケガを悪化させたマダンゲが済衆院を訪れる。門の前で、通りすがりの男たちに足蹴にされている白丁を見かね、ファン・ジョンが近づいていくのだが…

第21話

白内障の公開手術の日、ファン・ジョンの父であるマダンゲが済衆院を訪れた。チャクテが家に帰そうとするが、マダンゲの足の状態はひどく、診察を待つことに。公開手術では、試験で首席を取ったファン・ジョンが司会進行を務め、ソンナンが通訳をした。手術は成功裏に終わる。手術の見学に来たワタナベ医師は、ドヤンにファン・ジョンが白丁であることを告げる。院内でファン・ジョンと鉢合わせしたマダンゲは、ようやく事情を悟り、息子の嘘がばれぬよう、治療を受けずに帰ろうとする。だが、息子に連れ戻された。
こうして、ファン・ジョンが研修医として初めて受け持つ患者は父親となった。診察の結果、マダンゲの足は壊死が進み、切断手術を受けなければ死んでしまうことが判明する。だが、どうせ先は長くないからと手術を拒むマダンゲ。家族の同意があれば手術ができるため、ファン・ジョンは自分が息子であることを公表し、手術を求める。ヘロン院長は、マダンゲの手術を無事に終えた。ファン・ジョンが白丁ソグンゲだと知り、パク主事はすぐ捕盗庁に引き渡そうとするが、ちょうど閔泳翊(王妃の甥)が現れて会議にかけられた。オ主事の援護もあり、ソグンゲは追放処分だけで許されることに。父とチャクテと共に、白丁村へ帰るソグンゲ。別れ際、ソンナンに「長い夢を見たようだ」と告げたのだった。

第22話

白丁村に戻ったソグンゲは、密屠畜をした罰として村人たちに棒でめった打ちにされる。だが長老が止めに入ったため、死なずに済んだ。その後、村でコレラの治療などをするうちに、むしろ村人に感謝されるようになる。ソグンゲの追放後、仕事を休んでいたソンナンが、済衆院に復帰した。医学生らは、白丁の血を輸血したから半白丁だなどと言って嫌がらせをする。だが、女医を目指すソンナンの意志は揺らがなかった。済物浦ではコレラがはやっていた。漢城へ広がるのを防ぐため、ヘロン院長をはじめほとんどの医学生が済物浦に寝泊りして防疫活動を展開した。そんな折、医師が不在の済衆院に重病患者が運び込まれる。兵曹判書の一人娘が結核性肋膜炎にかかったのだ。すぐに胸腔穿刺をして膿を排出する必要があるが、その技術がある者は皆、済物浦に行っている。一応、電報でドヤンを呼んだが、彼の到着を待っていては患者が死んでしまう。万一に備え、ソンナンは胸腔穿刺ができるソグンゲを呼びに行った。白丁が済衆院で治療したことがばれれば、今度こそ捕盗庁送りは免れない。ソグンゲは迷ったが、母の命を奪った病でもあり、すでに一刻を争う状態だと聞き、意を決して済衆院に向かうのだった。

第23話

結核性肋膜炎にかかった兵曹判書の娘を救うため、ソグンゲは自身の危険を顧みず済衆院に駆けつけた。患者の父親や婚約者からは、男性は手術室に入らず、部屋の外から指示だけするようきつく言い渡される。ソグンゲの指示を受け、ソンナンが胸腔穿刺を試みようとした時、患者の呼吸が止まった。気管にたんが詰まったのだ。このままでは死んでしまう。ソンナンの手には負えないため、ソグンゲは約束を破って手術室に飛び込む。とっさに気管を切開して息をさせることを思いつき、羽根ペンの軸を使って呼吸を回復させる。その後、ソンナンが再び胸腔穿刺に挑戦したが、注射針がうまく刺せず、結局はソグンゲが施術する。適切な処置により、患者は一命を取り留めた。ソグンゲが病室に入ったことも、口止めをしてばれずに済んだ。ところが、意識がないように見えた患者本人が、男性に施術されたことを覚えていた。儒教の教えを叩き込まれて育った彼女は、汚れた身では生きていけないと考え、院内で首をつって自殺する。捜査の過程で、白丁のソグンゲが手術をしたことが明るみに出た。ソグンゲは捕らえられ、密屠畜や身分偽称の罪も含めて死刑を宣告される。ドヤンは、過去に自分が死体を解剖させた白丁がソグンゲ、つまりファン・ジョンだったことをようやく知るのだった。

第24話

ファン・ジョンの死刑執行は、3日後と決まった。ソンナンやユ通訳官の働きかけにより、アメリカ人宣教師らが処刑の取り消しを求めて国王に直訴する。医学堂のコ・ジャングンは、嘆願書を書き署名を集めた。だが、国王は一度下した命令を撤回しようとはしない。獄中のソグンゲの元に、ワタナベ医師が現れた。朝鮮に日本の病院を設立するので、そこの医師になれという。国籍を日本に変えれば処刑されずに済むし、日本へも留学させてくれるというのだ。生き延びて医師になるべきか、ソグンゲは悩む。だが、ワタナベのような悪徳医師の下で働くくらいなら、「朝鮮の地で患者を治して死んだ男」として記憶されることを選ぶのだった。処刑の日の早朝、父マダンゲは友人である斬首人を訪ねて「息子の首は一気に斬ってくれ」と頼む。ソグンゲは予定通り処刑場に引きずり出され、斬首人が刀を振り上げた。ところが、気がつくとソグンゲは輿に乗せられていた。国王に呼ばれたのだ。ロシア公使の外傷性白内障の手術要員に、ヘロン院長が推薦したのだった。公使の目の状態は悪く難手術になるが、外交上、失敗は許されない。
国王のはからいで、ソグンゲが手術に成功すれば、平民として済衆院の研修医に戻れることになった。手術は無事に成功し、ソグンゲは平民となった。引き続きファン・ジョンの名を使うことにしたが、漢字は「黄丁」から「黄正」に変えることに。この先、正しく生きるようにと国王自ら名付けてくれたのだ。父マダンゲも、自動的に平民の身分を得た。

第25話

平民となったファン・ジョンは、研修医として済衆院に舞い戻った。だが一部の学生や患者は、依然として偏見の目を向け続ける。
首席の権利として自分の診療時間を割り当てられたファン・ジョンは、朝鮮人初の西洋医としてスタートを切ったのだった。ファン・ジョンの父は、古くからの恩人であるユ通訳官の元を訪ね、息子とソンナンは別れさせると約束する。平民になったとはいえ、白丁出身のジョンと付き合わせていては、ソンナンが不幸になると考えたのだ。恩を仇で返すわけにいかない。父は息子にも、ソンナンに近づくなと言って聞かせる。片足を失った父のために、ファン・ジョンはソンナンから壊れた自転車を譲り受け、車椅子を作る。それに乗せて、父を立派な新居に連れていった。娘が自殺したことで、ファン・ジョンを逆恨みした兵曹判書は、刺客を送り込む。だが殺害に失敗すると、今度は標的を父親に変えた。十数年来、においしか嗅いだことのないクッパを食べるのが、ファン・ジョンの父の願いだという。さっそく親子で食べに出かけたが、そこに刺客が現れた。一味の芝居によりファン・ジョンが食堂を離れた隙に、父親は「白丁のくせに両班のまね事をした」と難癖をつけられ、袋叩きに合う。ファン・ジョンが戻った時には、瀕死の状態だった。
惨めな死を遂げた父の姿に、ファン・ジョンは白丁差別の根深さを思い知らされる。ソンナンを危険な目には遭わせられないうえ、彼女との別れは父の最後の願いでもあったため、彼はソンナンに「一緒にはなれない」と告げるのだった。ヘロン院長が過労により赤痢に感染し、倒れてしまう。だが、尿管結石の患者が来院したため、無理に手術しようとした。しかしメスを握った直後、ひどいめまいに襲われる。

第26話

病身のヘロン院長は、結石患者の手術をドヤンとファン・ジョンに任せた。少しでも院長を休ませるため、国王は別荘地での療養を命じる。その療養先へ、ワタナベ医師が見舞いに訪れた。陰でドヤンに、日本が新設する病院の医師になるよう誘う。だがドヤンは、自分の師はヘロンなので済衆院を辞める気はないと断った。ヘロンの容体が急変し、うわごとを言い始めた。知らせを聞いたファン・ジョンが療養地に向かう間に、ヘロンはドヤンをファン・ジョンと思い込み、遺言を残す。それは、「君は朝鮮で一番の医師になる」「時機を待てずにさまようペクさんを導いてやってくれ」というものだった。ヘロンの本音に衝撃を受けたドヤンは、恩師の埋葬現場から黙って立ち去った。5年後。済衆院の医学堂で卒業式が行われ、ファン・ジョンもソンナンも正式な医師となった。同じ日、日本の病院である漢城病院が開院する。様子を見に行ったソンナンは、行方知れずのドヤンが東京帝国大学に医学留学していたことを知るのだった。東京でのドヤンは筆記でも実技でも優秀な成績を残した。それを日本人の級友らにねたまれて「お前は下等な朝鮮人の中でも、最も下等な白丁だろう」とののしられ、暴力を受ける。だが逆に、それだけ力がついた証でもあり、医師として独り立ちする時機が訪れたと感じたのだった。日本当局は、朝鮮の植民地化を妨げているのは親ロシア派の明成皇后だと断定し、殺害を計画する。決行の日、たまたま済衆院の医療陣は、女官の診療のため宮殿内にいた。なだれ込んできた日本人浪士に、ソンナンは「王妃はどこだ」と刀を突きつけられる。

第27話

明成皇后を殺害するため、日本人浪士らが宮殿に乱入してきた。王妃は女官に変装するが、他の女官も含めて皆殺しにされそうになったため、自ら名乗り出る。そしてソンナンらの目の前で斬り殺され、証拠隠滅のため焼かれてしまった。それらを外国人宣教師らが目撃していた。
王妃の死後、国王は毒を盛られるのを恐れ、食事を取らなくなった。薬すら拒む。そこで、信頼のある好敦医師が手料理を差し入れることに。それでも、最愛の妻を亡くしたショックもあり、王は日に日に衰弱していくのだった。
パク主事が、済衆院の離れを勝手に貸し出してしまった。相手は歯科の開業医を装っていたが、実は日本の漢城病院がだまして契約したのだった。済衆院の敷地内に「漢城病院 分院 無料診療所」が出来、患者はそちらへ流れてしまう。
そこの医師として来たのが、かつて医学堂で爆破事件を起こしたキム・ドンだった。彼は済衆院から診療記録簿を盗み出し、ワタナベ院長らと共に、済衆院の患者を漢城病院に取り込む工作を始める。
マクセンが妊娠し、モンチョンと結婚した。ファン・ジョンは、かつて自分が贈った指輪をソンナンが捨てられずにいることを知り、思わず抱きしめてキスをする。
王妃殺害に怒った民が、義兵を組織して日本当局と戦いはじめた。オ主事も檄文を書き、そこに加わる。負傷した義兵が多数、済衆院にやってきた。
各病院に医師の応援要請をしたところ、思いがけず、漢城病院に着任したばかりのドヤンが現れた。

第28話

負傷した義兵らが済衆院に殺到したため医師の派遣を要請したところ、漢城病院からドヤンがやってきた。漢城病院といえば、王妃を暗殺した敵国、日本の病院。行方不明だったドヤンが、そこの医師として姿を現したことに済衆院の人々は動揺を隠せない。
済衆院に戻るよう説得するが、ドヤンは「政治とは関係なく、最先端の医術で患者を治療したい」と突っぱねるのだった。日本から、ドヤンの婚約者ナオコがやってくる。彼女の父親は日本の外務大臣で、ドヤンへの贈り物として漢城病院にX線撮影機を寄贈した。王妃の暗殺以来、親日派政権が幅を利かせる中、親ロシア派の高官である李容翊らが、国王をロシア公使館へ避難させようとする。ファン・ジョンも賛同し、病の女官を済衆院に連れ出すふりをして、国王と王世子を宮殿から脱出させることに決めた。
決行の日、済衆院が日本当局に監視されていたことが判明する。延期も考えたが、状況的に今日が最後のチャンスと判断し、強行することに。国王と王世子は女官に変装し、輿に乗り込んだ。日本兵が輿の中を確認したが、腸チフスを装った女官が手前に乗っていたため、感染を恐れて奥まで見ずに通過を許可する。無事、ロシア公使館に避難した国王は、直ちに親日派内閣の粛清を命じ、断髪令を撤回させた。李容翊が、下肢静脈瘤と腹膜炎にかかり済衆院を訪れる。ファン・ジョンは、腹膜炎の原因部位を腸と診断したが、漢城病院から駆けつけたドヤンは胃だと主張した。正確な診断のため、漢城病院のX線撮影機で検査することに。結果は、ドヤンの診断どおり胃穿孔による腹膜炎だった。親ロシア派の李容翊が、皮肉にも日本の病院で手術を受けることになり、日本当局の動きを心配したファン・ジョンは手術に立ち会うことにした。手術の話を聞いた日本公使は、ワタナベ医師に李容翊の殺害を指示する。しかも、その死因をファン・ジョンの医療ミスに見せかけるよう命じたのだった。

第29話

漢城病院で、親ロシア派の親玉・李容翊の手術が始まった。ドヤンによる手術はスピーディーかつ緻密で、立ち会ったファン・ジョンも舌を巻く。だが、腹膜炎の手術後、下肢静脈瘤の手術に移ってすぐに麻酔が切れはじめてしまった。再麻酔は死のリスクが伴うが、途中でやめるわけにいかない。ドヤンは再麻酔を強行しようとする。それを止めたファン・ジョンが、再麻酔することなく独自のアイデアで手術を成功させた。ドヤンは、いまだファン・ジョンに追いつけずにいる自分に落ち込む。ドヤンは、漢城新報の日本人記者らの会話から、王妃暗殺が本当に日本当局の仕業であったことを知る。さらに、ワタナベ院長から李容翊の暗殺を指示されたが拒んだ。キム・ドンも、日本公使から李容翊の暗殺を命じられる。病室に爆弾を仕掛けたが李容翊は軽症で済み、駆けつけたドヤンが済衆院へ避難させた。ドヤンは日本公使に、漢城病院を辞めると申し出るが却下される。その時に聞かされたのが、婚約者ナオコの父であり、留学資金の提供者でもある日本の外務大臣が、王妃暗殺の首謀者だという衝撃的な事実だった。
ファン・ジョンは、毎日のように国王に呼ばれるため、済衆院での診療があまりできずにいた。エビスン院長やソンナンは、済衆院を優先するよう要求する。ファン・ジョンも改めることを宣言するが、国王がロシア公使館から宮殿に戻る日の朝、またしても呼び出しがかかった。折悪しく、口唇裂の手術を始める直前だったが、ファンは呼び出しに応じることに。衛生局を通じて代わりの医師を募ったところ、ドヤンがやってきた。ドヤンは、ナオコと日本で挙式するため港に向かっていたが、それを取りやめて手術しに来たのだった。

第30話

日本での結婚式をキャンセルしてまで、済衆院からの医師派遣要請に応じたドヤンに対し、ナオコは怒りを爆発させた。ドヤンとの話し合いにより、式の延期には応じたものの、ソンナンの存在に苛立ちを隠せない。そんな折、日本の外務大臣であるナオコの父親が朝鮮に来て、すぐに朝鮮で日本式の結婚式を挙げようと提案する。それをドヤンが拒否するや、ナオコは睡眠薬をのんで自殺を図った。胃洗浄により助かったが、遺書を読んだドヤンはナオコを愛せるよう努力することを決意する。アヘン中毒の男が済衆院にやってきた。対応したファン・ジョンに、モルヒネを打つよう要求する。治療目的以外でモルヒネを打つことはできないため拒否すると、打ってくれたらファンの父親を殺した真犯人を教えてやると言い出した。男は父を殺した下手人だったのだ。ファンは拒み続けたが、男の口を割らせることに成功する。兵曹判書が父の殺害を指示したと知り、憤るファン。小刀を手に、兵曹判書の家に押しかけるが門前払いされる。事情を知ったドヤンも、兵曹判書の元を訪ねた。ファン・ジョンの父の件を問いただすが、反省の色も見せない。兵曹判書が血たんを吐くのを見て、漢城病院に連れて行くドヤン。X線写真を撮ったところ、末期の肺がんと判明する。そのまま入院して肺の摘出手術を受けることになった。入院の報に接したファン・ジョンは、兵曹判書の病室に行く。父の悲惨な最期について語り、謝罪を求めるが、兵曹判書は逆に暴言を吐くのだった。ファン・ジョンは抑え難い怒りを胸に、漢城病院を飛び出した。

第31話

ファン・ジョンは漢城病院へ、兵曹判書の肺がん手術を見学しに行った。執刀医のドヤンは渋るが、ワタナベ院長が許可する。
途中から第一助手として手術を手伝ったファン・ジョンは、肺動脈を自分に切らせてほしいと申し出る。肺動脈は、縛らずに切れば大量出血で患者が即死する、危険な血管だ。ファン・ジョンの持つハサミが、縛った個所より外側、つまり即死する場所に動くのを見て、ドヤンがとっさに制止した。親の仇を殺させてくれと懇願するファン・ジョン。だがドヤンは、ソンナンのことを考えろと諭した後、「医師としての姿を見せてください」と言って押さえていた手を離す。駆けつけたソンナンの前で、ファン・ジョンは安全な個所で血管を切断した。この一件を機に、ドヤンとファン・ジョンは酒を酌み交わす仲になる。口唇裂の手術をした女性たちが、いっせいに家出をした。醜い唇を理由に暴力を振るってきた夫が、今度は浮気を疑って暴力を振るうようになったためだ。女性たちは離婚して病院で働きたいと願うが、夫が離婚に応じない。だが好敦医師らの働きかけにより、国王が離婚を成立させてくれた。ワタナベ院長も肺がんにかかり、手術が必要となる。スピーディーでも大雑把な手術をするドヤンより、丁寧なファン・ジョンに執刀させたいと考えた彼は、ドヤンとナオコに休暇を出して旅行に行かせる。旅行中、ドヤンはナオコが携帯している睡眠薬が、単なる栄養剤であることに気づく。前回の自殺未遂も、狂言だったのだ。怒ったドヤンは、ナオコを残して帰宅する。ファン・ジョンの誕生日に、済衆院ではサプライズ・パーティーを準備していた。夕方、ワタナベ院長に呼び出されたファン・ジョンは、ホテルのレストランに出向く。院長の肺がん手術を依頼されたが、済衆院以外では執刀しないと突っぱねた。その帰り道、ファン・ジョンは拉致されて漢城病院に監禁されてしまう。

第32話

漢城病院に拉致されたファン・ジョンは、ワタナベ院長の手術を拒んだが、ソンナンに危害を与えると脅され執刀を承諾する。
地下の実験室で秘密裏に手術が始まった。その現場にドヤンがやってくる。事情を察したドヤンは、手術後にファン・ジョンも殺されると考え、彼を病院から逃がした。朝鮮が日本の植民地になることは不可避と悟ったユ通訳官は、残りの人生を独立運動に捧げることを決意する。家族には黙ったまま、ファン・ジョンにだけ秘密を打ち明け、ソンナンをよろしくと頼む。睡眠薬の嘘がばれたナオコは、ドヤンに謝り続けるが受け入れてもらえない。門前払いされたドヤンの自宅前で、夜通し雨に打たれたところ、急性口蓋炎にかかり呼吸困難に陥った。ドヤンによる気管切開で一命を取りとめる。アメリカの富豪、セブランス氏の寄付金により済衆院は「済衆院セブランス記念病院」として病棟を新築することが決まる。その定礎式に、済衆院の初代院長アレンも参加した。アメリカ公使として朝鮮に戻っていたのだ。久しぶりにアレンと再会した、かつての教え子であるファン・ジョン、ソンナン、ドヤン。生前のヘロン院長と手紙でやりとりしていたアレンは、ヘロンがドヤンをとても大切に思っていたことを伝える。かつて、ヘロンが死の床で遺した言葉に傷つき、済衆院を離れたドヤンだったが、実はその言葉が自分への愛情から発せられていたことを知る。1905年、日本は朝鮮と乙巳保護条約を締結する。高宗は承諾しなかったが、日本当局が勝手に印を押して成立させた条約だった。こうして朝鮮は、日本の保護国となった。

第33話

朝鮮が日本の保護国になったことを受け、国民の間で義兵運動が一気に広がった。義兵隊長となったユ通訳官は、私財を投じて武器を集め、保護条約に賛成票を投じた5人の朝鮮人の暗殺をもくろむ。その刺客となったのは、かつてドヤンの忠臣であったチョン捕校だった。最初のターゲットは軍部大臣の李根沢。チョン捕校に撃たれた彼は漢城病院に担ぎ込まれた。ドヤンの緊急手術により、一命を取りとめる。ドヤンは、自分が救ったのがいわゆる「売国奴・五賊」であったことを手術後にようやく知る。
日本当局はドヤンに勲章を授与しようとするが、ドヤンは拒否して漢城病院を辞める。済衆院に戻ったドヤンは、暗殺失敗時に被弾したチョン捕校を手術で助ける。日本公使が、漢城病院以外への薬の流通を妨害しているため、済衆院は深刻な薬品不足に悩まされていた。だが、ドヤンを追って漢城病院から済衆院に移ったナオコが、日本人の特権を生かして薬品を購入してくれた。
ナオコは親に内緒でドヤンの家に転がり込むが、娘の家出に怒った父親が日本公使にナオコの身柄確保とドヤンの殺害を命じる。
ファン・ジョンとソンナンは、通訳官の意向により結婚を急ぐことにした。だが、その準備を始めた矢先に、義兵活動の容疑で通訳官が逮捕されてしまう。

第34話

義兵隊長となったユ通訳官は、逮捕されて拷問を受ける。日本当局は、皇帝が義兵に加担したという自白を引き出そうとするが、通訳官は口を割らない。ワタナベ医師も、電気拷問と薬物による生体実験で通訳官を痛めつける。だが結局、通訳官は口を閉ざしたまま死刑に処された。チョン捕校が日本軍の襲撃により死亡した。死の直前、ファン・ジョンに「傘(からかさ)連判状」を託す。義兵の連合部隊を結成するための重要資料だった。それをホ・ウィ将軍に渡してくれと頼み、息を引き取る。皇帝は、ハーグでの万国平和会議に密使を送り、保護条約の破棄を目指した。だが、密使らは日本の蛮行を訴える場を得ることができず、作戦は失敗に終わる。ナオコは、ドヤンの殺害をほのめかす父親に屈して日本に帰国した。別れ際、ドヤンは母の形見の結婚指輪をナオコに贈る。ユ通訳官の逮捕を受け、ファン・ジョンは義兵隊長になるよう請われる。医師として済衆院を守るべきか、国のために戦うべきか、ファンの心は揺れる。そんな折、彼は負傷したホ・ウィ将軍を治療することになった。治療の礼にと贈られた将軍の書には、「大きな医師は国を治す」と書かれていた。

第35話

大韓帝国の皇帝・高宗は、日本当局が強行した当事者不在の譲位式により、玉座を皇太子に譲位させられる。
さらに日本は、衛生局の活動を禁じ、衛生検査と称して非人道的な方法で芸妓の健康診断をしたり、禁止薬を朝鮮人患者に処方して臨床実験をしたりしていた。それを知った済衆院のメンバーが対抗策を取ると、日本公使は首謀者としてファン・ジョンを逮捕する。アレン公使の尽力とナオコの犠牲によって、ファン・ジョンは釈放される。拷問により満身創痍となった彼は、かねて要請されていた義兵隊長の任に就く決意を固めていた。ソンナンは、義兵になっても構わないから結婚しようと言う。先が見えないことなど、2人の愛には関係なかったのだ。結婚式の当日、日本公使はファン・ジョンが義兵隊長であることを知る。そこで、式場である済衆院へと逮捕しに向かった。だが、その動きを察知したドヤンらは、先手を打ってファン・ジョンを逃がす。日本公使は、逮捕しようとした新郎がイ・グァクであることを知り、地団駄を踏む。ファン・ジョンとソンナンの本当の結婚式は、別の小さな教会で始まろうとしていた。

第36話

ファン・ジョンとソンナンの結婚式は、日本当局の目を避けるため、急きょ会場を変更して小さな教会で行われた。
義兵隊長であることがばれ、追われる身となったファン・ジョンは、済衆院をドヤンに託す。数日間の休暇を取ったソンナンと共に、白丁村の部屋を借りて短い新婚生活を送る。ソンナンが休暇を終えて済衆院に戻り、ファン・ジョンが山での義兵生活を始めてしばらく後、ファン・ジョンが占い師を装ってソンナンに会いに来る。蜂起の日が決まったことを告げに来たのだった。だが、蜂起の直前、義兵の秘密基地は日本軍の奇襲を受けて壊滅する。ファン・ジョンは生き延びたものの、義兵隊は再起不能な状態となった。
そんななか、満州の独立軍で軍医を求めているとの情報が入る。医師の本分を思い出したファン・ジョンは、独立軍の兵士を治療することで国のために戦う道こそ、自分の使命だと悟る。「済衆院セブランス記念病院」の開院式に、こっそり現れたファン・ジョンは、ソンナンに満州行きを告げた。ソンナンは、夫婦は共にいるべきだからと、ついて行くことにする。出発当日の朝、ソンナンは親友スンヨンを見舞う。女医となったスンヨンは、過労のため肺結核をこじらせていた。すでに危篤に陥っていたスンヨンは、ソンナンに「患者をお願い」と言い残して死んでしまう。ソンナンは、駅で待っていたファン・ジョンに、患者を残して満州には行けないと告げた。ファンも、妻である前に医師であるソンナンの決断を尊重し、2人は離れ離れになる。5年後、ファン・ジョンはソンナンと2人、丘の上に立ち、ここに自分たちの病院と学校を建てようと語り合うのだった。

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