京都の何気ない会話の中にある、「雅な京ことば」をポッドキャスティングとテキストでお届けする、「ぽっどきゃすと京ことば」。言葉の響きの向こう側にある、「京の文化」をお楽しみください。

出演
おさだ塾(演劇塾長田学舎)

iTunesへドラッグ!
iTunesへドラッグして登録

2009年01月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ぽっどきゃすと京ことば「かいしょなし・かいしょもん」

今回の京ことばは、「かいしょなし・かいしょもん」。


「かいしょなし・かいしょもん」

「大阪のおばちゃんな、おじちゃんのことを“柳吉ちゃん”っていわはんのえ。」
「へぇー、なんで?」
「織田(おだ)作之助(さくのすけ)の『夫婦善哉(めおとぜんざい)』に出てくる“柳吉”のことやんか。」
「ああ、かいしょなし いうことかぁ。」

「かいしょなし」て言われたお人は辛(つ)ろおすなぁ。不甲斐(ふがい)ないひと、気働(きばたら)きの出来ひんひとを「かいしょなし」言います。これは、仕事のあるなしやのうて気甲斐性をもって、地に足をつけて、しっかり生きてるかどうかをいうてるのやないかと思いますのやけどね。

ぽっどきゃすと京ことば「ねま」

今回の京ことばは、「ねま」。


「ねま」

「いつまでも遊んでんと、はよ おねまへ お入りやす。」

「ねま」―これは知っといやすお方も おいやすやろなぁ。「寝るあいだ間」と書いて「ねま」。寝る部屋という言う意味から、「お布団」の事を言います。寝床いうのがおすけど、寝床の「とこ」のことを、上方では「ねま」と言います。「ねまを引く」は「とこをとる」こと、「ねまを上げる」は、お布団をたたんで片付けることどす。京都では、ねまを丁寧に「おねま」といいます。なんとのう、かいらしい響きで「はよ おねまへお入り」いわれると、お布団の ぬくぬくした感じが伝わってくるようで、ええもんどすなぁ。

ぽっどきゃすと京ことば「えーかっこしい」

今回の京ことばは、「えーかっこしい」。


「えーかっこしい」

「みいちゃん、今度の担任の先生はどないえ?」
「そうやなぁ、まだわからへんけど、ちょっと えーかっこしいやな。」

「えーかっこしい」―京都では今も活躍してる言葉どすな。「えー」言うのは「いい」、「かっこ」は姿形(すがたかたち)の「格好」のこと。「しい」は、「するひと」のことどす。そやさかい、「えーかっこしい」とは、気取ってるひと、見栄っ張りなひと、言うことどす。おひとさんを意識して、ええかっこをしたがる心理は、だれにかてあると思いますのやけどねぇ、「えーかっこしいやなぁ!」ていわれんように、控えめにした方がよろしおすなぁ。

ぽっどきゃすと京ことば「おぶう」

今回の京ことばは、「おぶう」。


「おぶう」

「いやぁ、美味しそうな桜餅」
「あんたが来るの待ってたんえ。今、熱いおぶう入れたげるさかい、遠慮せんとおあがり。」

「おぶう」―これは、京ことばの代表選手みたいなことばどすな。「おぶう」言うのは「お茶」のことどす。そやさかい、お茶漬けを ぶぶ漬け いいますなぁ。なんで、おぶう言うかいいますと、熱いお茶をさます時、息を吹きかける「ぶぶ」いう擬声語(ぎせいご)から来てるそうどすえ。おぶう いうと、ほっと一息つけるような、ほっこりした雰囲気の中にひたれる、なんとも言えんあったかい、味わいのあることばどすなぁ。